なんだかへんてこりんな、分かりにくい理屈を捏ねているが、この本で書かれている中で最も面白かったのは失敗した具体的な例だ。後は読むに値しないと言えよう。
大体が何故イノベーションにエコやコーをつけなくちゃならないのか。環境問題に取り組んでいることの証左か。もう少し分り易い言葉に翻訳したらできそうなものだ。
何しても関連する業界がついてくるかどうかは重大な問題だ。それには最終消費者としてのかなりなシェアーを持っていなければならない。そうなれば自分のシェアーをもとにある程度のシェアーを持つことでごり押し出来る。その間の無駄やどういう点に問題があるかも知ることが可能だ。最初からそういった問題点を全部つかめというのは難しい。ある製品の値段を飛び切り安い値段が可能な技術革新をして大幅なシェアーアップを目指す以外に一企業に出来る何か方法があるか。
○具体的な失敗
①ミシュランのランフラットタイア……修理工場が高価な設備を必要とする
②ノキアの3G携帯電話の開発……開発したが、普及しなかった。
③ソニーの電子書籍端末……素晴らしい発明品だったが、製品としてはそれに劣るキンドルによってアマゾンが勝利する)
○成功していない例
①吸入インスリンの開発
②電子カルテ
③電気自動車
○成功例
①ケニアにおけるM-PESA(小額融資制度)
②スティーヴ・ジョブズのipod。
最後の清水勝彦先生の解説は良かった。