第四章 記憶 セバス「さてはて・・此れから如何いたしましょうか??」 香「まずはいったん・・城に戻ろう・・これから先の事は其のあとだ!」いつにもなく真剣な顔の香。 レン「城に帰って・・作戦会議だー!!! 母上・・セバス・・さぁー行くぞ!!!」既に二人は居ない?汗 まっちくりぃぃー!!! 数日後・・レン・セバス・香の一行は無事・・・城に辿り着いた。 香「家老・・過労はいるかーあぁああ! 城外の警備体制を強化しろ・・ネズミ一匹見逃すな!」 家老「姫様・・何があったのです?」いつもと雰囲気が?? 香「話は後でする・・それから・・私とレンとセバスは地下の秘密部屋に入る・・誰も入れるな!いいな!返事は!!」 家老「はっ・・はい!スグそのように・・・。」あんな姫様を見るのは・・タン様がレン様を連れだした時・・以来か? あの時の事は・・今思い出しても背筋が凍る・・・。素 三人は城の地下にある・・秘密部屋に向かった! 暗くて長い通路に何重もの扉!! そして・・その奥に仄かに灯る小部屋があった。 香「さっ・・セバス・レンちゃん・・そこに座って! 作戦会議?の前に・・まずお茶でも飲みましょう!」 険しかった香の表情がやっと・・いつもの優しい顔に戻った。 レン「ところでナゼ・・親父は逃げてばかりいるのだ? タイムマシンが在るんだろ? 未来に先回りしてKKK団なんてぶっとばしてやればいいじやないか?」 セバス「恐らくKKK団によってタイムマシンの時空年代制限が掛けられているのでしょう。自分達より未来に行かれては困りますからな! タイムマシン時空管理システムの中枢を握っていれば簡単な事。未来は簡単には変えられませんが過去ならある程度の修正は出来ます・・。 ただ・・奴らもタン様を恐れているはず・・なぜならタン様はタイムマシン開発者の血を引くお方です。未来を変えることが出来るとすれば・・それはタン様! タン様を消す事は・・タイムマシンも消えてしまう可能性が少なからず在るやも知れません? 其れは奴らも望んではいないでしょう。」 私が思うに・・奴らはタン様を消すことは出来ない・・出来るとすれば・・封印して何処かへ飛ばしてしまうほか手が無いのでは?」 レン「・・・・・。ややこしいな? あっ!!そだ・・開発者に会ったらどうだ?開発直前に逢うとか・・ぶぶぶ・・レンちゃん天才! これで一件落着!ぶぅあぁーはっはっ!!!!!!」自慢顔!!! セバス「・・・。私も同じ事を考えまして・・此処に来る前に調べてみたのですが??無いのです???開発者の過去が?? 過去データが改ざんされてる様です! 考える事は皆同じようでして。」素 レン「おにょれーえぇぇ!!!KKK団め!!ちょこざいな!!」自慢顔した事を誤魔化している。汗 香「ふふふ・・レンちゃんのお馬鹿さん」自分もさっぱり解からない事をレンをだしにして誤魔化している!笑 江戸時代の城でレン・セバス・香が作戦会議をしている頃・・・・・タンは2013年の日本に居た!!爆 続く!笑 第四章 ・・・2 タンは日本の地方都市に潜伏し・・或るビルの一室で何かに没等していた・・アンドロイド?何かの記憶を調べているようだ!!謎 タンが調べている・・謎の記憶を話す前に・・・二人の天才博士の事を語る方がさきであろう。 ある・・小さな研究所に若く才能ある二人の科学者がいた・・・・・。 コン博士と北問田博士!! 陽気で天才肌のコン博士・・宇宙・生物・自然・医学・・何を取っても卓越した才を発揮した。 現代のレオナルド・ダヴィンチとまで将来を期待されていた人物だ! そして・・北問田博士・・秀才タイプの努力型だ・・光学系技術・システム・ロボット工学等の才能は並外れたものを持っていた・・ 二人は互いに競い合ってきた良きライバルでもあり良き友人でもあった!コンに誘われて・・コンの妻・・リンとも良く食事した。 ただ・・時が経つにつれ・・北問田の心に小さな闇が生まれた。 自分の前には・・いつも・・コンがいる・・いつもいつも・・コツコツと俺のほうが頑張っている・・なのに何故? 俺はあいつの影か? コンがいる間・・俺には陽は当たらないのか? 俺だって・・何時かきっと誰もが驚く発明をして輝いてやる・・お前よりもっと眩しく・・ そんな・・想いが少しずつ膨らみ始めた・・・・。 そんな二人だったが・・或る時・・タイムマシンを共同で作ろうという話が舞い上がった!! 二人は寝ても覚めても開発に没頭した。 十数年の開発により・・遂に夢のタイムマシンが完成した!! コンが喜び叫んで飛び上がったその時である?? 研究所に見知らぬ集団が流れ込んできた・・・その場に何故か・・北問田の姿が消えていた?? コンの前にルードと名乗る男が立ちはだかった。 ルード「コン博士!タイムマシン完成・・オメデトウございます!私も完成する日をまだかまだかと待ち望んでおりました!今日はとても目出度い日だ! コン博士・・心から感謝致します。 我々も今まで多少なりとも支援してきましたが其の甲斐があったと言うものです。 そこで私からの提案なのですが・・・我々にタイムマシンに関する一切の権利をお譲り頂ける様・・お願い申し上げます! なになに・・コン博士には其れなりの未来を約束致しましょう。 ただ・・これはNO!言えない提案ですけどね!!ふふふっ!」ルードは笑っている。 コン「タイムマシンをどんな風に使うんだ・・その返答次第だ!」素 ルード「はっはっはっ・・博士・・分かり切った事じゃありませんか!我々KKK団の繁栄の為・・そして支配!!それ以外に何に使えと? えっ?博士・・馬鹿な事を・・。」ルードは見下す様な目でコンを見ている。 コン「タイムマシンは・・今はない過去の植物や動物の遺伝子のデータを取る為に開発したのだ!お前も知っているだろ・・数年前にマンモスが復活したのを・・。 これだけ科学が発達したのに未だ治せない病気があるのだ・・もし過去に行って・・未知の植物を調べれば・・治せるかも知れないのだ! 今もなお・・苦しんでいる人々が救えるかも知れないのだ! だから作ったんだ・・それをお前は・・。 断る・・お前には渡さない・・何が支配だ! なんなんだ・・お前は・・・?」ルードの部下がコンを取り押さえた。 ルード「金が無くて・・医療も受けられない者など・・力の無い者は・・黙って死んでいれば良いのだ!ふん・・。 いつの時代も強い者が弱い者を支配するのだ・・それが世界だ!!!くくくくっ・・はっははは・・。薬が買えないのなら・・アメでも舐めてろ!ぶぅあっはぁはああああ!! さっ・・博士をお連れしろ。 マッタク馬鹿な奴だ・・すんなり提案を受け入れれば良いものを・・・・。」 コン博士はその後・・数日・・監禁された末・・開発者を消せば過去が変わる可能性が有るということで生命維持機能付きの冷凍カプセルにいれ・・光速ロケットで宇宙の彼方へ 飛ばされたのであった!! コン博士のデータは全て改ざんされ・・闇の中に封印された! ルードは全てを手中にしたのだ!! 続く!笑 第四章 ・・・3 コン博士が宇宙の闇へと飛ばされる・・数か月前の事だ! こんな事になる事を事前に察知していたのかは解からないが? コンは妻に手紙を渡していた! 愛するリンへ 近い将来・・俺はタイムマシンを完成させる・・・・。 そして・・俺の可愛い息子・・タンの為に・・・必ず・・タンの病気を治す薬を作る。 でも・・万が一・・俺に何かあって帰れない時には・・この注射をタンに打ってくれ・・これには特別な遺伝子が入っている。 しかし・・まだ研究途中で臨床も何もしていない・・副作用が出るかもしれない・・ただ・・生まれたばかりのあの子は何もしなければ後数年で死んでしまうだろう! この薬は最後の望みなのだ・・・リン・・もしもの時はこれをタンに・・・。 打つかどうかはお前に託す!! リン・・頼んだぞ。 コンより ルードの事件から数日後・・コンの家にもルードの魔の手が伸びていた・・・・・・・。 ルード「全ての物的証拠を消去しろ・・女も捕まえろ・・生まれたばかりだと言う子供もだ!!」部下に指示するルード。 北問田「ルード・・約束が違う!!! コンの家族には手を出さないと・・・・・・・・・・・。」 ルード「約束?? 何の事だ? そんなことを言ったか? 俺が・・?」ルードが北問田を睨みつける。 北問田「リン・・逃げろ・・早く逃げろー!!!」北問田は大きな声で叫んだ! 北問田の悲痛な叫び声を聞いた・・リンは・・何かを感じとったのか?とっさの判断でタンに注射を打ち・・床下収納の中にタンを隠した! 気づかれない様にと・・水の溜まったフロバスを置いた! 数分後・・ルードの部下が家の中に入ってくと同時に・・リンは家の外へと飛び出した! グルグル巻きにしたバスタオルを抱いて・・走った・・逃げる様に・・走った。。 コンの家は海が見える岸壁に建っている・・。 ルードの部下「おい!いたぞ・・追え・・捕まえるんだ!!!」部下がリンを追いかける・・そしてリンを岸壁の端に追い込んだ。 リンは・・タン・・ごめんね!と・・呟き・・海へと飛び込んだ・・・・・・・・・・。 遠くから・・その様子を見ていた北問田は崩れ落ちた・・。 ルード「ふん!海に飛び込んだか・・まっ・・いいさ!生きてはおるまい・・女が消えたところでタイムマシンには影響ないしな・・ふっ!」 KKK団が立ち去った後・・北問田だけは・・その場に座り込んで・・動かなかった。 家は焼かれ・・煙が立ち昇りまだ灰が舞っている。 北問田「コン・・すまん! リン・・許してくれ! そしてタン・・。」北問田はタンが生まれた事は聞いていたが余り知らない。 何時間・・経っただろう・・・陽が沈む頃だったか・・・廃虚と化した・・家の地面から・・幽かな音が聞こえる? こん・・・こん・・・こん・・・。 何かの音がする? 北問田は音のする方向へ近づいた・・・。焦げただれたバスタブの下か? バスタブを除けると・・其処に・・・・タンの姿が遭った!! 今にも死にそうな状態で・・微かな息音だけが聞こえる。 北問田「タン・・タン! 生きてる・・生きてる・・タンが・・タンが生きてる!!!!!」北問田はタンを抱きしめて泣き崩れた。 北問田は・・誰にも見つからぬ様にタンを自分の屋敷に連れ帰った。 北問田はコンへの裏切りの報酬として・・金は勿論の事・・大屋敷・・等 何・・不自由な事の無い生活が与えられていた。 北問田はタンの顔を見て・・思った・・。 ルードは今は私が必要だが・・タイムマシン製造が軌道に乗れば・・私など要らなくなるだろう! 私は・・死んでも仕方がない・・許されない裏切りをしたのだから・・でもタン・・だけは絶対に死なせない・・神に誓って!! 数日後・・北問田はタイムマシンのプロトタイプを奪い・・タンを連れて・・・逃げた・・・。 続く!笑 第四章 ・・・4 逃亡中・・北問田は若い頃の自分とコンの事を思い出していた。 何回も失敗を繰り返しながら制作したタイムマシンだが・・でも・・絶対に完成すると疑わなかった! 真っ直ぐに夢に向かって進んでいたあの時が楽しくて仕方なかった。 それだけに北問田の頭の中は後悔と懺悔の気持ちで割れそうだった・・・・。 北問田は逃走中・・と或る・・教会でクリスチャンに戒名した・・その時に与えられた名が「セバスチャン」だ! もうひとつ・・北問田が神に祈る事が在った・・。 それはタンの身体の事である・・逃走してから1年が経つと言うのにタンは赤ん坊のままなのだ?成長していない? 北問田は自分を責めた・・。 北問田「神よ・・この子を助けて下さい・・普通の人の様に生きてさえくれれば良いのです・・。」 この時・・タンも赤ん坊の身で在りながら戦っていたのだ・・・? そう・・タンが逃げる時に打たれた・・遺伝子! 不死の生物と言われる「べにくらげ」の遺伝子とタンが生まれ持っていた細胞の遺伝子との戦いが壮絶に繰り広げられていたのだ。 タンの小さな体の中で・・まるで天使と悪魔が戦うように・・・・・・・・。 北問田がその事に気づくのはまだ数年先である。 北問田とタンは時空を跨いで世界中を逃げ回った・・そして・・逃亡の果てに見つけたのだ。霧深い山々に囲まれた・・ルーマニアの山中を・・・・。 北問田は数年かけて・・密かに隠れ家を作った!隠れ家を大きくし・・タンを愛情込めて育てた・・ 何年かして・・タンが片言の言葉を喋るようになった。 そんな時・・北問田は自分の体調の異変に気付いた・・学者の端くれ簡単な事はスグにわかる! 長年の逃亡生活と・・過度のストレス! やっと見つけた・・安住の地・・気付くのが遅かった・・どうやら癌に成ってたらしい・・それも・・相当に進んでいる。 コンになら治せたかも知れないが・・私には無理だ。でも・・この子を残して・・死ぬわけにはいかないのだ! この子が一人で生きていける様になるまでは・・生きていなくてわ! タンは北問田にとって・・もはや友人の子ではなく・・我が子の様な存在なのだ。 そして・・北問田は決断する!! 北問田「そうだ・・タンの為に育児ロボットを作ろう。いや・・もっと極め細やかなアンドロイドだ! 私がもし死んでも・・私がこの子に・・タンに出来ること全てを注ぎ込んだ! アンドロイドをつくるのだ!!! 時間が無い・・早く作らねば・・いや・・待て・・アンドロイドが壊れたら寿命が来たら・・どうなるのだ? お終いじゃないか!ダメだ! そうだ・・ホロスコープ・・3Dホロスコープ・・いやいや時間が掛かり過ぎる・・どうすれば? そう・・そう・・アンドロイドにホロスコープを作らせるのだ! 良し・・良いぞ・・それだ!はぁっははっ!」こうして・・北問田は寝る間も惜しんで子育てとアンドロイド制作に熱中した・・・。 やがて・・アンドロイドが完成した。 北問田は自分の知識・・想い・・コンやリンの事・・子育ての途中で気付いた・・タンの身体の事・・知る限り全ての事を注ぎ込んだ! 北問田「これで最後だ・・・・これで・・・・。」北問田は自分の脳とアンドロイドの頭に何かしらの機械を繋いだ? 自立式(AI)人工知能? 北問田の記憶が薄れてゆく・・北問田は想う・・コン・・済まなかった・・許してくれ・・お前の息子は元気に育っている。そして・・コン・・感謝している! 裏切った私に・・・。 こんなに楽しい時間を・・こんなに優しい夢をくれた・・オマエに心から有難う!! 北問田は静かに眠る様に息を引き取った・・・・。 暫くして・・・アンドロイドが動き出す?!!!!? ヒューン・・ヒューン・・ヒューン・・ウィーン・・ウィーン・・ピポ・・パポ・・ピポ・・シューイィーン!!!!!! アンドロイド「タン様・・タン様・・タン様は何処に・・?」タン・・捜索中!! アンドロイド型執事・・・「セバスチャン・ド・北問田」の誕生である!!!!! その後・・アンドロイドは・・3Dホロスコープのプログラム開発・・に・・タンのお世話に大忙しなのであった!! アンドロイド「これこれ・・タン様・・そんな事をしてはイケマセン!」ビシ・・バシッ!!時にはムチを使って!!笑爆 続く!笑 byなりぼ
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