猫の背中
猫の背中には哀愁がある
しっぽの先までゆるりと
しなやかな自我をおさめている
しゃがんでじっと眺めていると
ぽんぽんと肩をたたかれた
振り向くと猫だった
ひとの背中も哀愁漂うのか
柔らかい肉球でなぐさめられ
にゃごにゃごと猫語で話しかけられ
ふたりならんで公園のベンチに座る
さっき眺めていた背中の猫が
子連れで現れた
満ち足りた丸い顔をして通り過ぎ
まるで別猫に見えた
満月の大小が歩いているみたいだ
午後の日当たりのいい公園で
隣の猫がゴロゴロ喉を鳴らし
肉球の君はもしかしたら
僕のことを猫と思っているのか
頭を触ったら三角耳が…
猫の背中
哀愁を背負っている
※昨日虹を見た!長い間空に架かっていたので、いつまでも一緒にいられた。 ※りんごが出はじめたので買ってきたけれど、まだすっぱかったからアップルパイを作りました。ほどよい甘さ。
※最近読んだ本:みなさんさようなら 久保寺武健彦 幻冬舎文庫 ・れんげ荘 群ようこ ハルキ文庫
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猫の背中
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