高橋克彦「緋い記憶」を読了。 本作は、第106回直木賞受賞作。 著者・高橋克彦氏は岩手県釜石市生まれ。高校生時代にヨーロッパに長期旅行して、ビートルズに会った最初の日本人となったという経歴の持ち主。羨ましい限りであります。 本作は表題の他7編の短編集。 同じく岩手県出身の柳田國男著「遠野物語」ベースにある感じがしました。 伝記ホラーとしては秀逸な作品であり、短編でありながら、最後には背筋がぞっとするような展開は長編にも負けないくらいな構成でした。 まだまだ、暑い日が続きます。ゾッとする冷気をが欲しい人にはお勧めの作品です。 あらすじ:古い住宅地図に閉じ込められた思い出の町、あの少女の家は空き地とだけ記されていた…。凍りついた時のゆるやかな復讐が始まる―。表題作ほか7篇。
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