世間のトレンドから3歩くらい遅れている気がしますが、
やっと読みました。
「ストロベリーナイト」&「ソウルケイジ」
ご存知、警視庁捜査一課の警部補・姫川玲子を主人公とする
「姫川玲子シリーズ」です。
一作目の「ストロベリーナイト」は
なにやら可愛らしいタイトルに反して、その中身は
猟奇的な連続殺人事件!
まずタイトルのストロベリーのモチーフって苺じゃないですからね、
腐った苺みたいにつぶれた人間の顔ですからね。
すごくセンセーショナル。はっきり言ってエグイ!
で、次々と浮かび上がる謎を追う姫川班ですが、
真相に近づくにつれ、
玲子やその部下にまで危険が及んでいくという
スリリングな内容に一気読みしてしまいました!
強がりつつもトラウマを抱える姫川玲子や
悪徳刑事のガンテツをはじめ、
キャラクター設定も魅力的で
すごく面白かったんですが、
残念なことに黒幕が陳腐!
もう出てきた瞬間
「コイツあやしい!」と分かってしまう感じ。
あと、結末にやや説明不足の感を受けました。
もう少し犯人側のモノローグを挿入してほしかったなぁと。
その点、2作目のソウルケイジは面白かったですね。
血まみれの左手の発見が舞台の幕開けとなるので、
これでもかこれでもかとグロテスクな死体が出てきた
「ストロベリーナイト」に比べるとやや地味。
ですが、登場人物の複雑な人間関係や
悲しすぎる生い立ち、
随所にばら撒かれた伏線の数々に
グイグイ引っ張られていきます。
途中で犯人の目星はつくのですが、
「でもどうやって?」
という謎は残ったまま。
その謎がすべて解消されたときには
「あっ、まさかあの時のあれが!アーッ!」
と心の中で叫んでしまいました。
二重三重のどんでん返しにより、点と点が線で繋がる感じ。
これはたまりませんよぉ!
作品の根幹を流れる「父性」というテーマにも涙、涙です。