あるいて、あした／崎谷はるひ

夏休みに実家の酒屋を手伝うことになった大学生の一夏。童顔な一夏は配達先の無愛想なバーテンダー・上川から高校生に間違えられる。第一印象は最悪だったが、二人は次第に打ち解けていく。一夏が上川を意識し始めた頃、彼の部屋に美しい女性・真純が訪ねてくる。彼女は上川が思いを寄せる相手で…。商業誌未発表作も収録の完全版がついに発売。 『明日のために靴を磨こう』の文庫化です。本編＋同人誌掲載作を加筆・修正した「恋の日に雪は降りつむ」と「若き永井くんの悩み」が載っております。もとが大分前の作品なので、崎谷さんの熟れ感みたいなものがまだありません（笑）。場面や台詞についてもこうぎこちなさというか強引さ、書き手の意思が感じられて浸りにくく。…攻のぐだぐだ具合にときめく人にはいいかもしれません。　　★☆☆