久しぶりにハードカバーの単行本を買いました。飛行機で海外へ向かう機内で読もうと文庫本を探していたのにも関わらず、話題の本だということで、つい。 朝井さんという作家の本は読んだ事がありませんでした。「作家」というと、なぜか年上のイメージをしてしまいます。が、この人は圧倒的に年下です。自分よりも年下の作家の作品を読む。自分も年をとったなぁ、などと。 前置きが長くなりました。前置きにつまらないことを書きましたが、ひょっとしたら本を購入する際に、若者がどんな一言半句で楽しませてくれるのかね?と、いった愚かにも上から目線があったのかもしれないと反省しております。 何者。就職活動をする大学生の行動、心理をとてつもなく繊細かつ大胆に核心に迫る言葉で紡いでありました。人物像が文章で浮かび上がってくる。驚きました。 終盤の展開による疾走感も私は好きです。 最近、読書がビジネス書のようなものに偏ってきておりましたが、しっかり楽しめてドキリとする小説に久しぶりに巡り会いました。これからも楽しみな作家が一人、増えたとちょっとだけ年上目線の独り言であります。良作でした。
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