ブルー・オーシャン戦略――競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
- 作者: W・チャン・キム
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/05/17
- メディア: 単行本
【目次】本書のキモはブルー・オーシャンに取り組むための戦術(どうやってブルー・オーシャンを見つけるか、参入するにあたってはどういった手順でサービスを作りこんでいくか?)とブルー・オーシャンに取り組む戦略(会社として、常にブルー・オーシャンに取り組むにはどうすればいいか、いつからブルー・オーシャンに取り組むか?)と言った両面からブルー・オーシャン戦略が解説されているところ。 単体のサービスの成功要因としてブルー・オーシャンを語るだけでないのはポイントが高い。 そして、本書を読むと、ブルー・オーシャンの魅力とともに、難易度が非常によく分かる。 ブルー・オーシャンの話をすると、必ず例に上がるアップルコンピュータ。iPod、iPhoneでブルー・オーシャンを切り開いてきたが、その貯金もつきつつあり、どちらもレッドオーシャンに飲み込まれつつ有る。 (この事象に、スティーブ・ジョブズの死は直接関係ない。最近の低迷はブルー・オーシャンの貯金がなくなってきているのが主要因だろう)。 同じように、日本の大企業もブルー・オーシャンへの取り組みは続けているものの、なかなか目立ったヒットは飛ばせていない。 サラリーマンの皆様には自社での取り組みで新規分野への取り組みやR&D投資を繰り返したにもかかわらず、一向に業績が上向かないことに苛立っているケースも多いだろう。 そうした事象は本書の限界のようなもので、勉強して、そのとおりに実践したからといって必ず成功できるものではない。むしろ、成功率はそれでも低いといえるだろう。 それでも会社として成長を加速するには取り組むしか無い。 非常に勉強になる一冊だが、真価を発揮させるのは難しい、なんとも扱いにくい書である。 ☆☆☆☆☆(☆5つ) 他のBlogの反応はこちら。 http://uehama.blogspot.jp/2010/10/blog-post_16.html http://business007.blog20.fc2.com/blog-entry-41.html http://yugo-yamamoto.cocolog-nifty.com/uragami/2006/09/__bf82.html http://toriumi.jugem.cc/?eid=1257 http://d.hatena.ne.jp/kimimasa/20061216/1166249524
第I部 ブルー・オーシャン戦略とは
第1章 ブルー・オーシャンを生み出す
第2章 分析のためのツールとフレームワーク
第II部 ブルー・オーシャン戦略を策定する
第3章 市場の境界を引き直す
第4章 細かい数字は忘れ、森を見る
第5章 新たな需要を掘り起こす
第6章 正しい順序で戦略を考える
第III部 ブルー・オーシャン戦略を実行する
第7章 組織面のハードルを乗り越える
第8章 実行を見すえて戦略を立てる
第9章 結び:ブルー・オーシャン戦略の持続と刷新
巻末資料A ブルー・オーシャン創造の歴史的形態
巻末資料B バリュー・イノベーション:戦略の再構築
巻末資料C バリュー・イノベーションの市場ダイナミクス