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コリントの信徒への手紙Ⅱ 12章11~13章13節

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<主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがた一同にあるように。(13節)> 主イエスは12人の弟子を選ばれた時、彼らに悪霊を追い出し、病気を癒し、死者を蘇らせる力を与えられた。奇跡を行う力と病気を癒す力とは、聖霊が与える特別な賜物であった。パウロは12人の弟子の1人ではなかったが、彼にも同じような力が与えられていた。 パウロは主によって与えられた不思議な業や、奇跡を忍耐強くコリントの信徒たちの間で実証したのにも関わらず、彼らは偽使徒たちの巧言に惑わされ、パウロが説いた福音から離れようとしていた。 パウロはここでも「あなたがたに負担はかけません。私が求めているのはあなたがたの持ち物ではなく、あなたがた自身だからです。」と経済的援助を頼まなかったことを指摘した。自分がそれを要求しなかったから、彼らはパウロの教えを軽んじることになったのではないかとも考えた。 T長老がここを説教された時、「パウロの誤りはコリントの信徒からの献金を受け入れなかったことです。教会が献金して伝道者の業を助ける。互いに重荷を追わない限り教会は成長しないのです。信徒たちの祝福の機会が逃されたことになります。」と話された。 私たちの教会では会計係がいて、年度初めに予算を立て、礼拝後に献金を集計し毎月収支が明らかにされる。支出予算の中には会堂維持費や光熱費などと共に牧師謝儀もある。牧師が会計に関わることはない。初代教会はどういう組織で伝道者にこのような失礼な考えを持ったのだろうか。 「わたしはあなたがたの魂のために大いに喜んで自分の持ち物を使い、自分自身を使い果たしもしましょう。あなたがたを愛すれば愛するほど、わたしの方はますます愛されなくなるのでしょうか。」とパウロは書き、三度目の訪問の準備をしていることを告げた。 熱い思いを書きながら同時に、パウロがコリントを訪ねることで、信徒たちとパウロの間で、また信徒どうしの間で、パウロが来たことにより論争が起きるのではないか。彼らのふしだらな行いに自分がどれほど嘆くだろうかと心配した。 しかし、13章でははっきりと「今度そちらに行ったら、容赦しません」と断言した。そして「信仰を持っているかどうか自分を反省し、自分を吟味しなさい。あなたがたは自分自身のことがわからないのですか、イエス・キリストがあなたがたのうちにおられることが・・・」と続けた。 厳しい言葉が続く書簡だが最後に「兄弟たち」と呼びかけ、自分たちが、キリストと神と聖霊の三位一体の交わりの中におかれ、その祝福に共に与る者たちであることを喜び祈る言葉で終わる。


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