「幻獣辞典」 ホルヘ・ルイス・ボルヘス
マルガリータ・ゲレロ
柳瀬尚紀 訳
表紙イラストレーション=鈴木康司
昌文社 1974年12月初版
本書の原書初版は82篇から成り、1957年メキシコで出版された。そのタイトルは(和訳)『幻想動物学案内』。その後英語版で項目をかなり変更し、訂正、補足、修正を行った。新たな項目もいくつか加えた。この最新版は120篇から成る。
1957年版 序 (から一部分引用) ・・・すべての子供はいってみれば探検家であり、駱駝(ラクダ)を発見することはそれ自体、鏡や水や階段を発見するのと同様、不
思議ではないといえよう・・・
120篇もの項目の中で私が興味を持ったのは、『ナルニア国の物語』でお馴染みの「C・S・ルイスの想像した動物・獣」(『ペレランドラ』より)。しかし、『ペレランドラ』なる作品はC・S・ルイス関連のサイトから残念ながら検索出来なかった。でも、この書には、その内容文は描かれているので興味のある方は、一読すると良い。
「チリーの動物誌」
チリー人の想像力によって培われた動物たちについての最高権威フリオ・ピクーニャ・シフェンテスで、その著『神話と迷信』に口承伝説から集めた数多くの言伝えが収められている。
「神」
これは数少ない日本にも似た神話があると綴られている。つまり地震魚の大きな鯰(ナマズ)をイメージしている話です。