お断り
これから 『凶悪事件』 を記事にさせていただくにあたりまして
本では ”仮名” であろうと
”犯人の名前は調べて 実名表記” とさせていただきます
ただ ”被害者の方の名前” は
これまで通り ”本では 実名表記” であった場合は ”勝手ながら 実名表記”で
”本では 仮名” であった場合は ”仮名表記” とさせていただきたいと思っております
それと 皆さんも ご存知の 『凶悪事件』 も出てくるかもしれませんが
”その事件” は
「どのような内容の事件であったのか?」
「その事件の起こった経緯は?」
「その事件の凶悪性は?」
ということを もう一度 皆さんに 知って考えていただければと思っております
中には ”目を伏せたくなるような事件” も 出てくるかもしれませんが
ぜひお読みになられて 起こってしまった 『凶悪事件』 に
今一度 向き合っていただければ と考えております
<注意>
ただし ”本の内容で 冤罪の可能性のある場合” や
”その他のやむを得ない場合” のみ
犯人の名前を ”本の内容通りの表記” にさせていただきたいと思っております
私自身による 誠に勝手な判断だとは思いますが
何卒 ご理解された上でお読みになられてください
本当に勝手ながら どうかよろしくお願いいたします
「チナリ」 より <(_ _)>
我が国の拳銃犯罪を変えた惨劇
<犯人は躊躇 (ちゅうちょ) なく撃鉄 (げきてつ) を起こした>
事件からおよそ18年が経過
一般人に拳銃が向けられるという悲惨さにも関わらず
未だ検挙もままなっていない
八王子市でスーパーが強盗に会い3人の死者を出した
この事実を忘れてはならない-----
八王子スーパー強盗殺人事件
犯人
不明である
被害者
今村光子さん (仮名) 八王子のスーパー 『ナンペイ』 でパートとして勤務
女子高生 A 八王子のスーパー 『ナンペイ』 でアルバイトをしていた
女子高生 B 八王子のスーパー 『ナンペイ』 でアルバイトをしていた
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1995年7月30日 午後9時
東京都八王子市大和田町 『スーパーナンペイ』 にて
女子高生 A 「ふー バイトやっと終わった」
女子高生 B 「盆踊り終わっちゃうね」
女子高生 A 「こんな時間まで付き合わせちゃってゴメンネ」
女子高生 B 「いいのいいの まだみんないるだろうし」
女子高生 A 「すぐ着替えようよ!!」
今村光子さん 「アラ お疲れ!」
女子高生 A & B 「おつかれさまでーす」
女子高生 A 「これ2号レジのお金です」
今村さん 「はい 確かに これから遊びに行くんだって?」
女子高生 A & B 「ハイ!」
今村さん 「気をつけなさいよ」
ここで今村さんは迎えに来てくれるよう電話をかけた
今村さん 「もしもし アタシよ
もう仕事終わったから迎えに来てくれないかしら
うん スーパーまで」
それから今村さんを迎えに来た男性は車の中で待っていた
男性 「遅いなぁ・・・ もう25分も待ってんだけど
ひょっとして先に行っちゃったのかもな」
男性は今村さんが行きそうなお店に行ってみた
男性 「え! みっちゃん来てないの!?
お店の女性 「ええ・・・」
男性 「うーん 胸騒ぎがするなぁ
一緒に様子を見に来てくれない?」
女性 「いいわよ」
そしてふたりはスーパー 『ナンペイ』 へと向かい事務所のドアを開けた
男性 「うわっ」
女性 「キャーーーーーッ」
これが何の罪もない女性3人を銃殺した 『八王子スーパー強盗殺人事件』 である
一般市民に容赦なく銃口が向けられ殺害された日本では稀有 (けう) な犯罪
しかし未だ解決の糸口すら見えてこない-----
今村さんは受話器を置き
バイトの女子高生2人は今まさに帰ろうとしたときだった
スーパー 『ナンペイ』 の事務所に拳銃を持った男が現れる
女子高生2人の手首をガムテープで縛り 口を封じた
続いて今村さんに金庫を開けるよう指示
なぜなら金庫がダイヤル式だったからである
しかし何があったのか
犯人は合計5発を発砲
女子高生の2人に各1発
今村さんに2発
金庫に1発当たっていた
発砲までわずか2~3分
正確な射撃で即死だったという
非常に凄惨な事件にも関わらず謎だらけである
第一に目撃者がいない
銃声は盆踊りの喧噪 (けんそう) にかき消された
第二に何も盗まれていない点
500万円以上が入った金庫は無事
周辺の机や被害女性らの衣服からも盗まれたものはない
部屋が荒らされた形跡がまるでないのだ
金庫は鍵とダイヤルの二重ロック
今村さんは番号を知っていたにも関わらず殺された
金庫を諦めるのも早すぎる・・・
最短で2分半の犯行だ
一体何故!?
この年 1995年
日本列島を揺るがす未曾有 (みぞう) のテロ事件が起きた
『地下鉄サリン事件』 である
警視庁の精鋭 (せいえい) たちはこのテロ事件に回された・・・
そういう不運もあるのだろうか
警察 A 「使用された拳銃はフィリピン製のスカイヤーズビンガム38口径回転式です!」
警察 B 「フィリピン製となると制度は高くない」
警察 C 「むしろ射撃の腕はかなり高いということだな!!」
警察 D 「これは暴力団で多く使われている銃ですね!!」
第一発見者やスーパーの店長
付近の暴力団関係者
出入り業者まで疑われた・・・が何も出てこなかった
第一の進展が見えたのは2001年
別件で拘置されていた暴力団員が別の拘置所の知人に宛てた手紙に
自身の関与と実行犯の名前を書いていたのだ
しかし 決定的な証拠はなくこの線は消えた
第二の進展が見えたのは2003年
前年に逮捕された強盗犯が事件に関与している可能性が出てきた
この男の使用した拳銃と
スーパー 『ナンペイ』 で使用された拳銃の線条痕が似ていたこと
------- 線条痕 (せんじょうこん) とは -------
発砲した際に銃弾につく痕
これはひとつひとつ違ったものになる
またこの男は事件当時近くの立川に住んでいた
しかし この線も現在は否定されている
そして 2009年
思いがけなく急浮上した案件・・・
中国で死刑が確定していた日本人の男が
事件への関与を証言したのだ
男 「日本では中国人の仲間と強盗団をしていた
”アレ” は仲間がやったんだ・・・」
決定的な証拠がないまま
2010年に男に死刑が執行された
そして 2012年7月24日
この男の証言から警視庁はカナダ在住の男に目星をつけ
身柄引き渡しを要請している
あまりに少ない証拠と常軌を逸した事件現場に
現在も 『強盗説』 と 『怨恨説』 が飛び交う
犯人はひょっとして”殺し” を楽しむタイプの人間だったのではないか・・・
事件からおよそ18年
わずかな解決の糸口すらもう惜しんでいられない