R+さんから献本していただいた本です。
正直言いますと、タイトルを見た時、「いかにも」な臭いがプンプンするなー、と思いました。
ただ、オビに「未経験にもかかわらず、44歳で転職。」という文言に目が止まりました。
未経験というからには、全く別業界に転職したとのことで、
元中堅ゼネコンの現場監督(ごく普通の技術者らしいです)で、生命保険業界に転職し、しかもトップセラーになったという、なんともすごい!
保険営業って、まずは縁故知人掃討作戦…と、わりあいと若いときに入るというイメージ。
しかも、覚える契約や制度の仕組や計算など、柔軟な頭じゃないと大変そう。
理数工学ができて、構造把握が得意な人って、そいういうのに対応できるの? と思いつつ読み始めました。
そのことの苦労はあまり語られていませんでしたが、
転職の動機、
そして予想通り、口べた(本人談)で年のいった新人は、最初はとても大変だったそうです。
それがどうしてトップセラーになったのか?
それは「紹介」に鍵があり、
その紹介を導くツール「魔法のアンケート」
なるものがあるんだそうです。
え!? それだけ?
紹介って、もし私が保険屋さんに頼まれたとしたら、思いっきりひきますよ、と思いました。
でも、紹介ってハードルが高いように思えて、実は
「美味しいレストランを紹介する」ことと同じなんだおそうです。いいレストランにであったら、人に教えたくなるし、誰かに相談されたら、まずあそこを紹介しようなんてこと、確かに良くあります。
とはいえ、保険も同じようにできるのだろうか? とも思います。
そこで、著者が体得した方法が効いてくるのです。
保険を職業として実現させたい信念や、人柄、たくみで、引く押すのタイミングをコントロールする技術も必要なようで、そのことがご本人の体験を軸に語られています。
本を読んで感じたのは、かなりプライベートに関わる商品だからこそ、紹介という手段が有効なんだなということです。
良く知っている人、信頼する人が、「保険の疑問について相談してくれる人がいるよ」とか、「学資保険のことまよっていたじゃない、わかりやすく教えてくれるし強制はさせられないよ、話だけでも」なんて声をかけてきたら、(しかもタイミング良くお悩み中だったら尚更)会ってみようかな、という気になりますよね。
言葉も平易だし、とてもわかりやすい説明がされています。保険の難しい仕組みがのっているわけではないですし。
著者はソニー生命の営業マンなのですが、こういうふうに分かりやすく保険についても教えてくれるなら、今の保険を見直すにあたってお話を聞いてみたくなっていまいます。
ほんと、保険って、一生もんで命綱にもなるものなに、とても分かりにくいですもんね。
保険は営業スタイルとしてはちょっと特殊なようでもあり、
いい商品、良いレストランを紹介する口コミというのは一定の率で有効ですし、いろんな業界の営業に応用できるのだろうな、と思いました。
特に、お客さんとの距離感と「紹介」を
勝ち取る流れが興味深かったです。
小手先の点取り主義でなく、自分の売る商品に信念と自信を携えて営業をする営業マンがもっと増えてほしいと思いながら読み終えました。
奇跡の営業
- 作者: 山本正明
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2013/07/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
キンドル版もあるようです。
奇跡の営業
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2013/07/20
- メディア: Kindle版