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ミステリー映画の続きを推理【愚者のエンドロール】

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愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2002/07/31
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
折木、千反田、そしていつもの古典部のメンバーが、今回は未完成のミステリー映画の犯人を推理する。学園で起こりそうなちょっとしたミステリーを、キャラクターの魅力と絶妙な語り口で、興味深く描いている。前作よりもなじみやすく、ミステリー好きが喜びそうな展開が盛りだくさんだ。限定されたヒントを細かく考えながら、そこから犯人を導き出す。

お決まり通り、別の推理を展開する者や、ミステリーの王道を知らしめるために、本格的な推理をする者もいる。ミステリーの作法や、原則を理解する上でこれほど適した作品はないだろう。最後には、折木がすべてをまとめ、決定的な推理をするが、それすらも千反田は納得できない。ミステリー好きには、よだれがでるような作品だ。

■ストーリー

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか?その方法は?だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した!さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作。

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