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QED 諏訪の神霊

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QED 諏訪の神霊 (講談社文庫)

QED 諏訪の神霊 (講談社文庫)

  • 作者: 高田 崇史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/08/12
  • メディア: 文庫



評価:★★★

QEDシリーズも16冊目かな。次の1冊で完結のはず。

今回のテーマは諏訪の御柱祭。
TVのニュースでもよく出てくる、
大木にたくさんの男たちが群がって、坂の上から転がり落ちてくる、
という命知らずのお祭り。

この祭りの意味から始まり、
諏訪大社にまつわる「記紀」の時代からの謎に崇が迫るのは毎度の通り。

で、これに現代の殺人事件が絡んでくるのも毎度の通りなんだが
このシリーズ16冊目にして気がついた。
ミステリとは言っても「殺人事件」がメインではないんだね。
あくまで「歴史の謎解き」が主で「事件」がおまけなんだ。

今回の殺人事件も、動機はともかく、現場に「見立て」を残す心理は
やっぱり普通の感覚では理解できないと思う。
ミステリの解決としては納得できないんだけど、まあ「おまけ」と思えば・・・

肝心の歴史にまつわる話は、いつもながら絶好調。
よくまあこんなことまでよく知ってるなあって毎回感心する。

これでいて作者の学生時代は歴史専攻じゃないんだよね。
紹介を読むと薬学部。崇や奈々は薬剤師だから、
たぶん作者も薬剤師の勤務経験があるのだろう。

ということは歴史の知識は趣味で仕入れたのかねえ・・・
下手に日本史を専攻した人間よりよっぽど博識そうだ。


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