オリヴァー・ハリス/早川書房/お薦め度 ★★★★
イギリス版極悪刑事!?
前代未聞の刑事ニック。経済的に破たん、住む家なし、上司からも睨まれ身の置き所なしだが腕利き。まるで黒川博行描くところの極悪警官と酷似・・・
高級住宅地にひとりで住む大金持ちが行方不明、現場に駆け付けたニックは死体を発見する。規制線がはりめぐらされているにも関わらず現場をねぐらにし、金持ちの身辺を調べ始める。
隠し財産があることを嗅ぎつけ、捜査と並行、横領することを画策する。そうこうするうち、女子大生が狙撃され、金持ちと関係があることがわかる。
とにかくハチャメチャ、行き当たりばったり、嘘八百・・・それでも何とか緒尻があうから不思議。最後の最後まで悪だくみを諦めないしぶとさは称賛に値する!?
邦訳のタイトル「バッドタイム・ブルース」(原題はTHE HOLLOW MAN、虚ろな男かな)にあっぱれ!