第148回直木賞受賞作品。
就職前の学生に、是非読んで欲しいと思いました。
そして、今の若い社会を知るために、
大人の人にもお勧めします。
就活の真っただ中の若者たち。
1枚の小さな履歴書の写真。
エントリーシート。
そこから浮かび上がる自分。
理想と現実の狭間に、迷い戸惑う。
現代の厳しい就職事情に、
立ち向かうためには、
どうしたらいいのか。
ツイッター。
ネットへ、自分を発信する。
表と裏。
建前と本心。
いつしか、「何者」かが、
自分を正当化していく。
あこがれなのかもしれない。
正面から一生懸命頑張る者たち。
真似できない自分。
皮肉る事で、心を保っている。
自分は、一体、何者になりたいのか。
大学の劇団をギンジと率いていた俺。
ある時ギンジは、大学を辞めて、
自分の劇団を立ち上げた。
熱く語るギンジのツイッターをバカにしていた俺は、
一体、何をしてきたというのか。
就活の為に作ったという名刺には、
これでもかというような肩書きが羅列していた。
自分をアピールするために、
あらゆる人脈を築き、面接の講習に出向く。
そんな理香を、オレは、笑えるのか。
就活2年目の俺は、やっと気付いた。
カッコ悪いのは、自分だったという事を。
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