「冬虫夏草ハンドブック」 著者:盛口満 写真:安田守 発行:文一総合出版 盛口満(もりぐちみつる)氏 1962年、千葉県生まれ。沖縄大学人文学部准教授。 沖縄を拠点として、冬虫夏草のほか、虫・ホネ・コケ・ドングリなど、様々な生物について絵・文章などで紹介している。 日本冬虫夏草の会理事。 著書に「冬虫夏草の謎」(どうぶつ社)、「ゲッチョ先生の野菜探検記」(木魂社)、「僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌」(筑摩書房)、「骨の学校―ぼくらの骨格標本のつくり方」(木魂社)など。 安田守(やすだまもる)氏 1963年、京都府生まれ。生きもの写真家。 信州伊那谷を拠点として、里山環境に生息する昆虫など、広く生物や自然を撮影している。 著書に「イモムシハンドブック」(文一総合出版)、「集めて楽しむ―昆虫コレクション」(山と溪谷社)、「オトシブミハンドブック」(文一総合出版 共著)など。 冬虫夏草というのは、昆虫にとりつく菌(昆虫病原菌)の仲間であるという。 きのこや黴の一種で、漢方薬などで利用されているものもあるらしい。 冬虫夏草は昆虫、害虫、地下生菌、植物の実などに寄生し、または殺して生存する。 とりつかれた昆虫などを「宿主」と呼ぶという。 本書は身近な環境で見ることができる冬虫夏草を中心に、図解解説で68種、類似種の紹介なども含めると81種を取り上げている。 発生型を4つ(地生型、気生型、朽ち木生型、菌生型)に色分けされており、和名、学名、生態写真、特徴・解説、宿主写真、標本写真、コラム・採集記などが掲載されている。 ツクツクボウシタケ、サナギダケ、オサムシタンポタケ、ヤンマタケ、ヒュウガゴキブリリタケ、タンポタケなどが紹介されている。 他に、採集の方法、標本の方法、用語解説なども興味深い。
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