13:27:17 machi.umi-monbetsu 07/28/2013
インマイルーム
波の向こうを視たことがない
めくる
月曜日から
一つまえ
あたらしい物語のなかにも
古い夏の風が届く
ひび割れた壁を電撃的に赤い肌が襲い
火曜日を盗もうとする
あたしの妹
あたしは祭りのただ中にいる
煙草をくわえて
ウイスキイをなめ
海と数学を枕元に呼びよせる
水曜日に
妹は去った
言葉の数だけ諍いがある
海を見下ろす丘に住んでも
あたしたちはドラックストアに愛されて
優しく肩を抱かれ
木曜日に
敗北のため息をつく
脚と爪は週末のかがり火を焚く
蛇の落書きが
よろめく金曜日に読み上げられて
兄は雨の速度で
永遠の内側を歩いている
三つあと
あたしたちの母は眠らないソラの円丘に遊び
仏教徒のように火を噛む
土曜日の嘘を耕している
インマイルーム
きみがいる
日曜日に
嬉しくて波の向こうを視た