この本にはシャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー、オリバー・サックス、マービン・ミンスキー、トム・レイトン、ジェームズ・ワトソンの6人との対談集である。シャレド・ダイアモンド以外、私のまったく知らない人達である、。彼等に共通しているのは世間に迎合しないことであり、人類の未来を悲観的にみていることである。シャレドは「文明崩壊」の本を書いた人だ、それもこの本を読んでいて初めて気がついた。
① シャレドは言語の獲得こそ人類を飛躍させた。人生の意味を問うことは全くナンセンス
② アメリカが考えていることは核抑止でなく、核支配だ。広島と長崎への原爆投下は最もひどい犯罪の一つである。市場主義は必ず破綻し、インターネットは民主主義の土台になるとは考えられない。現代先進国で行われている教育は海兵隊や労働者を作るのには効果的だが、効果について疑問符を呈している。
③ サックスは人類とチンパンジーは98.4%の遺伝子を共有している。人類は言語よりも音楽を先に習得した。教育の効果は先生の情熱次第だという。いい先生にめぐり合えなければならない。
④ 人工知能(AI)の権威であるミンスキーは集団の中に一般的な叡智はなく、個人知能によって叡智がもたらされた。コンピュータはチェスには勝てても、ドアーを開けることさえ出来ない。ミンスキーはSFしか本は読まないという。
⑤ トム・レイトンは数学の達人。今のコンピュータの世界では数学さえ出来ればどんなことでも可能だが、数学の才能はもって生れたもの。しかし、コンピュータに頼る過ぎることは人間の感情を無視する。教育のオンライン化は避けられないという。
⑥ ワトソンはDNA構造解明で2重らせん構造を発見した。16歳までに将来の自分の方向が分かる。
尊厳死についても理解すべきだという。
どうも話が支離滅裂だが、どうしようもない。