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『夏の吐息』を読んだ

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・小池真理子著。 ・30~50代女性の恋を描く短篇集。すべてが50ページ程度に収まっている。 『秘めごと』 ・銀座のバーでママをやっていた女と、女友達とその浮気相手、そして女友達の夫。それぞれの出会いと死と別れ。 ・年越しそば、昼間に食べる家もあるんだなぁ。yogiさんの実家って、年越しそばは大晦日の夜10時頃食べるのが習慣。 『月の光』 ・母親の介護にちょっと疲れた女と、偶然出会った青年。そして青年は今病院に運ばれ、女は待合室にいる。 ・女は病室のドアを開け、そしてどうするんだろう。 『パロール』 ・煮えきらない男と別れた女。別れた頃知り合った、馴染みの居酒屋にいた常連の男が亡くなったという知らせを受け、泣く。 『夏の吐息』 ・表題作。 ・突然蒸発してしまった男。女は6年以上も男の母親とともに帰りを待っている。 ・女性の一人称告白体って、太宰治の『女生徒』とか、『恥』を思い出す。 『上海にて』 ・上海の友人に会いに行ったら、もうだいぶ昔に別れた男も上海にいることを知った女。女は男とこれから会う。待ち合わせ場所が見えるスタバで化粧を直す。 『春爛漫』 ・桜の季節。今日、不倫相手の娘に会った。 ・そして今、女はワインを飲みながら友人を待っている。小学生の頃からの付き合いの男。なんでも話せる関係。 面白かった。季節感とか、言葉遣いの多様さとか、繊細な文章が良かった。読みやすいし。 『女こえええ』ってならないので男性が読んでも安心です。yogiさん的には『秘めごと』がおすすめ。

夏の吐息 (講談社文庫)

夏の吐息 (講談社文庫)

  • 作者: 小池 真理子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/06/13
  • メディア: 文庫

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