『99%のマンションは買う価値なし!』 碓井民朗 2012/10 著者は一級建築士。 マンションは値下がりするという本。 マンションの実質耐用年数は20年だという。コンクリートの寿命が50年以上でも、設備の設計が古くて快適に住むことは出来なくなる。 2000年から05年まで続いた不動産プチバブルの後遺症が今も続いて、市況が低迷しているという。今後価格は下落に転じ、直近の最安値である02年から03年の水準まで下がると予測する。 建築基準法で、マンションの高さは31m、45m、60mという3つの節目がある。31mは一般的な消防車のはしごが届く高さ。45mでは14階建てと15階建てが可能だが、15階建ては1階層が3m未満となり三流物件だと言う。 マンションを買うには年収1千万円が最低でも必要。一流企業に勤めている人か官僚以外はマイホームを買うべきでないと述べる。 「不動産に掘り出し物なし」。安いものにはなにかしら欠点がある。 マンションは新築1年目に10~12%値下がりし、その後年4~6%づつ値下がりする。25年経てば建物価値はゼロになる。 例外的に値下がりしないのが、首都圏では小田急の南、東横線の西の三角地帯。あるいは、「3A地区」という青山、赤坂、麻布の物件。 タワーマンションには住宅としての魅力はない。眺望だけ。60m以上の建物を超高層建築物と規定している。建物を軽く作るため外壁にALC板(軽量気泡コンクリート)を用いていて、防水・防音に問題がある。中高年層の自律神経の弱った人には、微妙な揺れで体調を壊す危険性がある。
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