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緑衣の女 [book]

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sample1.jpgアーナルデュル・インドリダソン/東京創元社/お薦め度 ★★★★☆

CWA賞受賞作

前作「湿地」に続く邦訳第二作。

子どもの誕生パーティ、赤ん坊がしゃぶっているのは人骨。いきなりショッキングな場面から始まる。その骨はパーティの主人公が近くの建設中の家の基礎からみつけたものだった。

捜査にあたるのはレイキャヴィック警察犯罪捜査官、エーレンデュルら3名、現場から突き出た手の骨が見つかり、掘り出す作業を考古学者チームに依頼する。

物語はこれだけでは終わらない。エーレンデュルの娘から「助けて。お願い」という電話を受ける。薬物中毒で妊娠中の娘から悲鳴だった。

人骨捜査、エーレンデュルの過去と並行するように、大戦中の生々しい家庭内暴力、夫が妻へ、が語られる。

人骨捜査のなかでサマーハウスの持ち主とフィアンセの悲劇、そのサマーハウスに大戦中住んでいた家庭内暴力に悩む一家5人。複層する物語の行き着く先は!?

とても悲しい物語だが、ミスリードがミスリードを生むプロットは秀逸。


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