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使徒言行録 21章37~22章5節

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<「わたしは、キリキア州のタルソスで生まれたユダヤ人です。そして、この都で育ち、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け、今日の皆さんと同じように、熱心に神に仕えていました。(3節)> パウロを縛り「彼が何者で、何をしたのか」と問う千人隊長に、群衆はいろいろと騒ぎ立て真相をつかむことができないので、千人隊長は兵営に連行するように命じた。連行されるパウロに大勢の民衆が「その男を殺してしまえ」と叫びたてた。 その群衆の声を背にパウロは千人隊長に「ひとこと彼らに話すことを許していただきたい」と願い出た。パウロが、ユダヤ人が使うヘブライ語でではなく、ギリシャ語で願い出たことに千人隊長は驚き、彼の出自の確かなことを知り、話すことを許した。 パウロが階段の上に立ち、民衆を手で制止すると人々はすっかり静かになったので、彼はヘブライ語で「兄弟であり父である皆さん。これから申し上げる弁明を聞いてください」と話しはじめた。パウロがヘブライ語で話すのを聞いて、人々はますます静かになった。 パウロが生まれたタルソスは、今日のトルコ東南部に位置するキリキア州にあり、この時代はローマ帝国の領土であった。タルソス山脈を貫く貿易路にあり、多様な文化と思想が交じり合うタルソスは、ギリシャのアテネ、エジプトのアレクサンドリアに並ぶ学問の中心地であった。また、師ガマリエルは当時最高の律法学者であった。 パウロは自分が生粋のユダヤ人であり、最高の師のもとで律法を学び、これを厳格に守る者であったことを最初に述べ、熱心のあまりイエス・キリストを信じる人々を迫害し、縛り上げ、獄に投じ、殺すことさえしたのですと民衆に話しかけた。 「そのことは、大祭司もユダヤの最高法院の人々も証言します。彼らからイエス・キリストを信じる人々を捕らえ、縛り上げ、殺す命令書を得てダマスコに向かっていたのですから。」と言葉を続けていった 主イエスが最初に弟子とされたぺトロたちはガリラヤ湖で漁師を生業としていた。彼らの他は収税人であったり、最後には主を裏切る者もいた。主イエスが自らの死と復活を彼らに話しても誰も理解できず、ゲッセマネの森では眠りこけ、十字架を前に逃亡した。 どうして主は最初から、パウロのような出自も立派な理路整然のエリートを弟子に加えられなかったのだろうか。主のなさることはいつも謎に満ちているから面白い。


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