「輝天炎上」 著・海堂尊 説明の必要もない、海堂尊。首を挿げ替えられた地獄の門番に螺旋の記憶が与えた惨事。なんて魅惑的。 前準備で「螺鈿迷宮」を再読していて良かった。読み返すと、細かいディテールにも気づけるし、複線の記憶を掘り起こす作業は非常に楽しい。 そして本作。あちこちに見知った顔と事件が見え隠れし、複線の謎解きも披露し、広げた風呂敷をたたみ始めたか?と勘ぐるも、やっぱり面白かった。ああ満足。一つの結論も異なる角度から照らせば全く異なる姿を見せる。どの立ち位置から見るのかで、事実は一つでも、その意味は多数の真実を持つ。 珍しくロマンス(・・・だと思う)多めで、読者サービスも充実。 ああ面白かった。次作もぜひ早めにお願いします。待ってるぞ海堂尊!!
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