| 遮断地区 (創元推理文庫) 作者: ミネット・ウォルターズ 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2013/02/27 メディア: 文庫 |
教育程度が低くドラッグが蔓延し、争い事が絶えないバシンデール団地に
小児性愛者と疑われている老人と息子が越してきた。
二人は身元を隠して暮らしていたが、ある人物のうっかりした発言から
団地に越してきたことがバレてしまう。
そんな中、10歳の少女が失踪する事件が起こり、老人と息子を疑う
団地の人々は小児性愛者排除のデモを行うが、やがて過熱したデモは
暴動と化していく。
バシンデール団地に小児性愛者が入居したと警察から医療従事者に通知されます。
老人と息子の身元がバレると攻撃対象になる恐れがあるので
極秘扱いだったのですが巡回保健師の発言から団地に小児性愛者が住んでいると
いう噂はあっという間に広まっていきます。
自分の子供たちを守ろうとする団地の人々は抗議のデモを決行するのですが
いつの間にか暴動になってしまい手がつけられなくなります。
10歳の少女の失踪事件や襲撃される親子に医療センターの女医が監禁されたりと
事態は緊迫した状況へと発展していきます。
これからどうなっていくのか?とハラハラしながら読みました。
この団地に住む住人はいろんな問題を抱えていたり、一見どうしようもないような
人が多いんですけどラストはちょっと温かさを感じられました。
著者の他の作品も機会があれば読んでみたいです。