評価:★★★☆
第一章から第六章と、目次は章立てで並んでいるんだけど、
各章の中身は連続しているわけではない。
ストーリーとしてはほぼ独立した、短編集だと言っていい。
ただ、同名の登場人物が複数の作品に登場しているので
連作短編集といった方が近いか。
ただ、同名の人物といっても、同一人物かどうかはまた別。
明らかに同じ人だ、と思われるものもいるけど、名前だけ同じで別人ぽい人もいる。
ただ、そこのところがメインではないので・・・
各作品とも独立したミステリとして充分に良くできてる。
第一章で出てきた判子屋が、第六章でまた出てくるとか、構成も良くできてる。
いちばん良かったのは・・・どれも甲乙つけがたいけど
やっぱり第五章「風媒花」かなぁ。
最近歳をとったせいか、後味のいいのが好きになる傾向が出てきたよ。