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老人による日本焦土化作戦:医療にたかるな

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医療にたかるな (新潮新書)

医療にたかるな (新潮新書)

  • 作者: 村上 智彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/03/15
  • メディア: 単行本
高齢化+民主主義が最悪であることがよく分かる一冊。 今の日本は老人に医療費と医療資源が喰い尽くされつつ有る。 そうした状況が日本で一番最初に表面化した夕張での経験を生かしながら、老人に喰い尽くされつつ有る日本の医療資源を守るための方法を筆者なりに考えている。
第1章 日本の医療はなぜ「高い」のか?
 「医療費が高い地域」に同情するな
 健康意識は「施し」からは生まれない
 医療施設では人の健康は守れない
 医療批判に隠された「ごまかし」
第2章 医療を壊す「敵」の正体
 夕張を破綻させた「たかり体質」
 既得権益を死守する「政治」「行政」
 「マスコミ」の自作自演構造
 責任能力と権力欲に走る「医療者」
 「市民」という名の妖怪が徘徊する
第3章 「戦う医療」から、「ささえる医療」へ
 高齢者医療は「死」を前提に組み立てよ
 医療を超えた「ケア」を実践せよ
 行政への「丸投げ」は卒業せよ
 日本人よ、「公」になれ
本書では昭和の時代には許されていた贅沢に医療費を使う行動を批判し、それを改めるべく様々な取り組みが紹介されている。。 介護施設の代わりに一時的に入院させたり、喫煙を改めずに薬だけをもらったり、ひどい人になると医療費を滞納したり……。昔は人道の名のもとにこうした行為も許容されてきた。 だが、現在の財政はそうした贅沢を許す余裕を失っている。 また、医療側も儲けるために予防より治療に力を入れたり、(公的病院で)医療素人の天下り事務長に高い給与を支払ったり、念のためや保身で無駄な検査を繰り返したり、無駄な慣習・制度上の欠陥は数多く残っている。 筆者は患者側だけを批判するのではなく、医療崩壊につながる医療側の無駄・悪習も等しく批判している。 文体も結構攻撃的なので、本書から受ける筆者の人物像はある種のトラブルメイカーにも見える。 だが、主張自体は至極まっとう。 筆者のような”劇薬”を飲まなければならないほど、日本の医療・財政が追い込まれているのが現実だ。 日本の破綻した医療制度の中で、まずは取り組まなければならないこと。それが本書を通じて見えてくる。 ☆☆☆☆(☆4つ) 他のBlogの反応はこちら。 http://dream4ever.livedoor.biz/archives/52482753.html http://sukosidake.at.webry.info/201307/article_1.html http://hiwa1118.exblog.jp/18510962 http://georgebest1969.typepad.jp/blog/2013/03/%E9%97%98%E3%81%86%E6%9D%91%E4%B8%8A%E5%85%88%E7%94%9F%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%81%AB%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%81%AA.html http://midori-tomo.at.webry.info/201306/article_31.html http://blog.goo.ne.jp/go2c/e/d2d99ab5f03512adec28c8985b8c0641 皆さん肯定的な評価が多い。 厚労省(財務省?)も同じ方向を向いているのだろうが、スピードが圧倒的に足りない。 早く何とかしないと、老人が胃ろうなどの無駄な延命治療を受けている一方で、出産をする病院がないという状況が加速しかねない。

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