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【無人島272日目】奥田英朗 "ナオミとカナコ"

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ナオミとカナコ

ナオミとカナコ

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2014/11/11
  • メディア: 単行本

272日目。よく「女同士の友情って、男に比べて薄っぺらいよね!」みたいな意見を聞きますが、アレは実際はどうなんでしょうか? もちろん個人の性格に依存する話ではありますが、一般的に見ても、ボクは女性同士の信頼関係を薄っぺらいと感じたことはありません。『テルマ&ルイーズ』『フォーエバー・フレンズ』『フライド・グリーン・トマト』など、女性の熱い友情をテーマにした映画は多々あるし、「女同士だとドロドロするの!」とも聞きますが、嫉妬や陰口や噂話が好きな男だって腐るほどおります。「女同士の友情」うんぬんを男が語っているのだとすればただの愚行だし、女性がそれをネガティブに語るなら、その人がまだ本当に気の合う同性と知り合ってないだけなのでは?とも思うのです。偉そうだな。すんません。すんません。なんで急にこんな話をしているのかと言うと、最近女性の友情をテーマにした小説を立て続けに2冊、拝読したからなのでした。

まず1冊目が直木賞作家・角田光代氏の最新長編小説『笹の舟で海をわたる』。昭和30年から現代までの、2人の女性の友情と確執を描いたこの作品は、特に事件らしい事件の起きないありふれた人生の中で、人と人が長く関わって生きていくということが、どれだけドラマチックな出来事なのかということを教えてくれます。 戦前の、いわゆる「古風」な女を象徴する主人公「左織」と、戦後の、新しい日本の女性を体現する「風美子」。風美子の行動や考え方は全く納得できないのに、彼女を頼りに生きていくしかない左織と、欲しいものは自分の力でどんどん手にしていくのに、なぜか左織に執着する風美子。高度成長期の東京を舞台にした前半では「風美子」が薄気味悪く感じるのですが、時代が移るにつれ「左織」に違和感を覚えるようになるという、読み手の感情遷移をコントロールしきった構成が見事です。『紙の月』も拝読しましたが、こういう「アタシ間違ってないよね?」などと問いかけてくるような、ちょっとズレた女性を描かせると、角田光代氏は天下一品ですな。 2冊目はこちらも直木賞作家の奥田英朗氏の最新作『ナオミとカナコ』。400ページ以上の大作にも関わらず、手が止められずボクはほぼ1日で読了しました。 学生時代からの親友である直美と加奈子。結婚後、夫に酷い暴力を受けていた加奈子のために、直美はその夫を「排除」することに決め、二人で計画を立て実行に起こすまでの前半が、直美の視点。「排除」が終わりひとときの安息とその後に始まる逃走劇の後半が、加奈子の視点で描かれております。女性同士のクライムストーリーは『テルマ&ルイーズ』を彷彿させますが、この小説では奥田氏の見事なストーリーテリングで、何の違和感もなく、前半は直美の気持ちに、後半は加奈子の気持ちに、ズッポリ感情移入できます。幕切れは、ここ最近味わったことのないような鮮やかさ。素晴らしいです。 左織と風美子。直美と加奈子。まったく違う関係性の2組ですが、共通点としては「そもそもお互い分かり合えるはずがない」というスタンスが底流にあるような気がします。語らなくても分かり合える関係を強調しがちな男同士に比べ、女同士は分かり合えないことが前提だから、お互いに尊敬したり軽蔑したり嫉妬したり抱きしめ合ったりするのでしょう。それはそれで、羨ましいような気がするのです。偉そうだな。すんません。すんません。


松岡修造 日めくりカレンダー2015 まいにち、修造!

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今年もあと40日ほどで終わってしまいますね。 ほんと一年って速く感じてしまいます。 年をとった証拠でしょうかね・・・ そろそろ来年のカレンダーを用意したい、そんな時期ですね。 今年はどんなカレンダーにしようかな? ってお悩み方、 今、松岡修造さんの名言がたっぷりの日めくりカレンダー 「まいにち、修造!」が爆発的に売れているようです。 爆発的に売れてる背景には、錦織圭さんの大躍進も後押ししたようです。 このカレンダー、 ちょっと癖がありますが、毎日イキイキと 暮らせるかもしれませんよー!! 購入はこちらから~

KUMIKO BIBLE

ヤコブの手紙 1章12~18節

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<わたしの愛する兄弟たち、思い違いをしてはいけません。良い贈り物、完全な賜物はみな、上から、光の源である御父から来るのです。(16.17節)> 「試練に耐え忍ぶ人は幸いです。その人は神を愛する人々に約束された命の冠を戴くからです」と今日の箇所は書き出される。ローマは「パンとサーカス」と言われる娯楽とパンによって民衆を引きつけた。勝利した選手には、葉や花で飾られた冠が与えられた。 競技場で人々の歓声が湧き上がる中、誇らしく冠を受ける勇者たち。試練に耐え忍んだ後は、そのような栄光を受けるというのだろうか。答えは否である。主イエスは極悪人と一緒に十字架につけられた。 多くの預言者は悲惨な死を遂げ、パウロもぺトロも惨殺された。誰にも名を知られぬまま死を迎えたキリスト者も多くいた。無念な思いを抱き、家族にも理解されず、自分自身でさえ自分の信仰を確信できないまま殺された人もいるかもしれない。 子どもの死は辛い。どうして…と神に問いかける。精一杯神を信じ、人にも勧め、祈りも欠かさなかったのに…と。神を信じられなくなり、神が自分を愛しておられない。見捨てられたのだと絶望し信頼を失う。Sさんご夫妻は完全に心を閉ざしてしまわれた。周りの者は、ただ祈ることしかできなかった。 「試練を喜びなさい」と勧め、白井牧師がここに記される「人生がうまく行かない原因は、神様ではなく、わたしたち自身の中にあります。14節『人はそれぞれ、自分自身の欲望に引かれ、唆されて、誘惑に陥るのです』。私たちの中にある『欲望』や、自己中心的な思いが私たちを絶望や諦めに追い詰めてゆくのです。」という慰めの言葉は言えなかった。 「子どもを失いたくない」という思いさえ、突き詰めてゆくと、それさえ「欲望」という事になる。神に頂いたのだから、神が必要と思われたらいつでも差し出さなければならない。試練を潜って冠を戴くとはそういうことなのだろうか。 さっき見たBSテレビ「はつらつおばあちゃんが行く!孫たちによりよき世界を」は楽しかった。「不況を克服するにはどうしたらいいの?」という素朴な疑問を胸に、車椅子でアメリカを横断し答えを見つけようとする。90歳のシャーリーとヒンダのドキュメントであった。 彼女たちは、経済や金融の専門家との面会で「いつまで経済成長を続ければいいの?」「ずっと消費しなくてはならないの?」と笑われながら疎まれながら問い続けてゆく。 経済の豊かさが、国の豊かさとして数字が示される。しかし、豊かさの根幹となるものは数字で表すことが出来ない。彼女たちの行動はそのことを訴えていた。 日曜日はお近くの教会で礼拝を http://www1.ocn.ne.jp/~church/japan.htm どなたでもどうぞお越しください。お待ちしています。Wikipedia

ウイスキーと私

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ウイスキーと私

ウイスキーと私

  • 作者: 竹鶴 政孝
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2014/08/27
  • メディア: 単行本
連続テレビ小説「マッサン」を楽しんでいる間に、 マッサン本人が書いた本も楽しもうと思って、購入しました。 読んでみると、テレビのマッサンはなんというか「武士は食わねど高楊枝」という言葉が 良く似合う感じなのですが、この本の文章から垣間見えるマッサンのイメージは とにかく人当たりが良くて、楽しそうです。 同時に、人を大切にする誠実さが伝わってきます。 この本、日本経済新聞の連載「私の履歴書」に掲載されていた文章だそうです。 「私の履歴書」というとマーガレット・サッチャーさんのときの連載を、 大学の図書館で毎日読んでいた記憶がありますが、竹鶴さんの連載は知りませんでした。 掲載は 1968 年ということで、生まれていませんでしたから・・・当たり前か。 ていうか「私の履歴書」って、長いこと続いている連載なんですねえ。 ギネスに載ったりしないの? マッサンご本人の文章も楽しかったのですが、孫にあたる竹鶴 孝太郎さんの 巻末寄稿「"ジャパニーズ・ジェントルマン" かくありき」が興味深かったです。 マッサンとリタ夫人を、身近な人が表現するとこんな感じ、というのがよく分かりました。 自分で履歴書を書くときは、いくらでも話を盛れますが 身近な人が人物評価をする時は、そうもいきませんからね。 孝太郎さんの寄稿を読んでみると、マッサンはおしゃれで存在感があるおじいちゃんで ドラマのような「辛気臭い」イメージは微塵もありません。 そしてリタ夫人は、孫や嫁にスッピンを見せたことがないという、きちんとした女性だったそうです。 ああ、なるほど、この組み合わせなら、国際結婚もうまくいくかもしれない そんな気がしました。マッサン、きっとリタ夫人の話をたくさん聞いてくれた人だったと思いました。 マッサンと二人だけの時は、リタ夫人はよく英語で会話していたそうです。 母国語での会話をよく聞いてくれる配偶者は、異国ではとても頼りになります。 外国語で話すのと、母国語で話すのでは、どうしても伝えられることが違いますから。 国際結婚するなら、カップルがお互いの母国語を理解できた方がいいんですね、きっと。 周りを見ていて思いますが、国際結婚が成功するケースは カップルのどちらかがとても世話焼きな人が多いように思います。 相手ができないことがあれば、進んで手助けできる、そんな人が 国際結婚に向いています。マッサンはまさに「そういう人」なんだと思いました。 しかも、今から 100 年近く前に、国際結婚して、それを成功させている。 ウィスキーを作るより、むしろこっちの方がすごいことかも・・・って言ったら マッサンがっかりするかしら。

「緑の毒」桐野夏生(朝日文庫)

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どーでもいい話ですが、ユニクロヒートテックの「極暖」ってほんとにそんなに暖かいのかしら。今日からセールで激安らしく、スポーツクラブのロッカールームでおばさま(おばーさま?)たちが「今日から安いのよ!!」という話で盛り上がっており、帰りのエレベーターで乗り合わせたおばさまはユニクロのあるフロアでそそくさと降りていったので、きっとアレ買いにいったんだろうなーと思って。
普通のヒートテックの1.5倍らしいですよ。暖かさが。確かに気になる・・・。

緑の毒 (角川文庫)

緑の毒 (角川文庫)

  • 作者: 桐野 夏生
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/09/25
  • メディア: 文庫





開業医の川辺は勤務医の妻カオルと二人暮らし。カオルは同じ病院の救急医と不倫している。
川辺は共通の友人からそのことを知らされ、カオルが愛人と会う水曜日にはカオルが勤務する病院の近くを徘徊し、一人暮らしの女性の家に忍び込み、悪質な手口でレイプする、ということを繰り返す。

そんなストーリーが、連作小説のかたちで、視点を変えながら語られていくのですが・・・。なんというか、この川辺という男の薄気味の悪さがさすが桐野夏生、というところで。

30代後半、サラリーマン家庭で育ちそれほど歴史のない大学で医学を学び医者になり、友人と開業したものの仕事には身が入らず、趣味は洋服とビンテージスニーカー。妻の不倫を知っても別に問いつめる訳でもなく、無差別なレイプというかたちで鬱憤をはらしていると言うもうなんか、救いようのない最低男。

同情の余地もひとつもないのですが、とはいえ、登場する人物がみんなどことなく屈折していたりして10人以上が登場するのに誰にも共感できないといういや〜な感じ。
被害者の女性たちが川辺を追いつめて行くところはなかなか手に汗握るのですが、ちょっとその方法が「え?それ?」みたいなもので、わたし的にはちょっと肩すかしを食らった気分。

それにしても「緑の毒」というタイトルはどういう意味なんだろうか。毒、というのはわかるんだけど緑の意味がわたしにはちょっとピンときませんでした。

荒馬とカウボーイ (クイン・ワイルダー) R-0954

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R-0954-a.jpgR-0954-b.jpg ハーレクイン・ロマンス R954 著者  クイン・ワイルダー 訳   上木 治子 発売日 1992年10月20日 ページ 156ページ ISBN  4833509547 内容  ケイドは、カナダで大きな牧場を経営する家に生まれ育った。     子供のころからのただひとつの夢------     それはオリンピックで乗馬の障害競技の金メダルを取ることだった。     毎日のきびしい練習にも耐えてきたのに、     四ヵ月前、国内競技大会で落馬して腰を痛め、     今では杖なしでは歩けない体となってしまった。     目標を失い、ひどく落胆していたが、     持ち前の気の強さから、同情されたくなくて無理に元気を装っている。     そんなある日、牧場で馬に乗った男が柵を踏び越すのを見かけた。     彼は私が失ったものを持っている---羨望より怒りが胸に渦巻いた。 Amazonの紹介ページです。
荒馬とカウボーイ (ハーレクイン・ロマンス2)

荒馬とカウボーイ (ハーレクイン・ロマンス2)

  • 作者: クイン ワイルダー
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 1992/10
  • メディア: 新書

「北欧フェア」

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19日から25日まで、大丸(札幌店)で開催されている 「北欧フェア」。 初日に行って参りました。 常設のリサ・ラーソンをはじめ、 特設会場には、所狭しと、たくさんの品物が並んでいました。 今回、特に見たかったのが、 クリッパンのヒツジのフェルトバッグとポーチ。 バッグ、可愛かった~。ずっしりしてた~。 ポーチ、すでに無かった・・。( ̄Д ̄;) ガーン 10時半くらいに行ったのに・・・。 北欧の独特な柄に、とても惹かれます。 クリスマスに向けての雑貨も、盛り沢山で、 見ているだけで、ワクワクします((o(*^^*)o)) もう一回、行くつもりです(*^▽^*)

宰相の二番目の娘

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宰相の二番目の娘 (創元SF文庫)

宰相の二番目の娘 (創元SF文庫)

  • 作者: ロバート・F・ヤング
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: 文庫



評価:★★★

「時が新しかったころ」に続く、ロバート・F・ヤングの長編である。
一年のうちに2本も長編が翻訳されるとは、
日本での人気は格別なものがあるんだね。

「時を生きる種族-ファンタスティック時間SF傑作選」に収録された
「真鍮の都」の長編化作品である。


過去の時代から歴史上の有名人をさらってきて、
そっくりのコピーロボットを作り、
ホンモノは元の時代へと戻す「自動マネキン社」。

主人公のビリングスが初めて会社から請け負った仕事は
9世紀のアラビアへタイムトラベルし、
<千夜一夜物語>の語り部・シェヘラザードを連れてくること。

しかし、スルタンの後宮に首尾良く潜入し、
見事シェヘラザードを連れ出したと思ったら、
実は彼女の妹・ドニヤザード(15歳)のほうだった。

しかも、追っ手を振り切ろうとタイムマシンを操作したところ
マシンが誤作動を起こし、二人はいずことも知れない
不思議な世界へ迷い込んでしまう。

そこは巨大なロック鳥やグール(食人鬼)が跋扈し、
ランプから現れるのは見上げるような巨大魔神、という
アラビアンナイトそのままの現象が起こる世界。
ビリングスとドニヤザードは必死になって帰り道を探すのだが・・・


基本的に短編作家だったヤングは長編は5作しかなく、
みな短編作品の長編化だ。しかも、その評価は総じて低いようだ。

日本で独自編纂された短編集「たんぽぽ娘」が手元にあるので
見てみたんだが、この編者・伊藤典夫氏は「あとがき」の中で
この作品をけっこう酷評している。

「15歳のアラブの少女といちゃいちゃしているだけで
 ページが過ぎていき、原形にあったファンタジーのアイデアすら
 活かせていない。」「壊れている」

・・・まあ、寅さんじゃないが「それを言っちゃおしまいよ」だねえ。

「15歳のアラブの少女といちゃいちゃしているだけ」
まあそう言われればその通りなんだが、でもこの15歳の少女が
とても魅力的なんだから、いちゃいちゃしたくもなるよねえ。

姉に劣らず物語を語らせたら上手だし、頭も回って機転が利く。
異形の "魔神" を前にしても一歩も引かず、度胸も満点。
(ラストまで読むと分かるが)こうと決めたときの実行力もまた抜群。
おまけにとびきりの美人なんだから・・・
そんな女の子に、うっとりとした瞳で見つめられたら
ビリングスでなくたって惚れてしまうじゃないか。

 二人が盗賊に捕らえられ、彼らの前でドニヤザードが踊るシーンで
 彼女がおもむろに○○○○○してビリングスが大慌てするところでは
 思わず笑ってしまったよ。

「ファンタジーのアイデアすら活かせていない。」
これにもある程度は同意する。
SFとして始まった物語が、なし崩し的にファンタジーになっていくのは
やはり読んでいて違和感を感じざるを得なかった。

異世界を支配している "魔神" たちの正体も、
SF的にこじつけて作中で語られているんだけど、
彼らのあやつる "魔法" については全く説明がない。
説得力があるかないかは別にして、一言でもいいので
それなりの説明がほしかったなあと思う。
(そんなのは "野暮" なこと、って思う人もいるとは思うが・・・)

でも、「壊れている」かどうかは読者が判断することだと思うし
私は伊藤氏が言うほどひどいもんじゃないと思うよ。
「大傑作だ!」とは言えないと思うが
「私は好きだよ」と公言しても恥ずかしくない出来だと思うし。


短編版の時は、ラストのオチの部分が
ちょっと唐突なような気もしたんだけど、
長編化したせいか本書ではそのようなこともなく、
時を超えた愛のハッピーエンドを楽しむことができる。

 これでこそ「ヤング」だよねえ。
 ヤングのファンは、みんなこの独特の雰囲気を味わいたくて
 彼の作品を読むんだろう。


去年は「タンポポ娘」、今年に入って長編2作と
思いがけずヤングの作品に恵まれた。
伊藤典夫氏は三冊目の短編集を計画しているらしいので
それを期待して待つことにしましょう。

うっちーのインタビューも載ってる「cut」12月号

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 うっちーのインタビューも載ってるということで「cut」買ってきました。 cut 12月号  掲載ページは見開きで、右側のページにどーんと大きくページいっぱいに写真が一枚。左側のページにまるっとインタビューが載っています。なかなかお洒落な雰囲気。  以前、cutで「ラブライブ!」の記事が掲載されたときにも思ったんですけど、やっぱり声優専門誌やアニソン専門誌とはひと味ちがったものがあって面白い(いろんなジャンルの記事が読めるという点でも)。 cut 12月号  的確に本質を表していてスッと伝わってくる文章が巧いし、すごく良いインタビューだなと思ったら同じライターさんでした。「ピンク・マゼンダ」にフォーカスを当てる辺りもさすがだなぁと。 cut 12月号  ぶっちゃけてしまうと、アニソン専門誌をうたう「リスアニ!」のインタビュー記事よりもこっちの方が断然読み応えもあるし切り口も良いと個人的には思います(インタビューだから大部分はうっちーが語っているんだけど、でもやはり記事としての面白さの質が違う)。お薦めです!
Cut (カット) 2014年 12月号 [雑誌]

Cut (カット) 2014年 12月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ロッキング オン
  • 発売日: 2014/11/19
  • メディア: 雑誌

まとわり付くようなねっとり感【桜庭一樹短編集】

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桜庭一樹短編集

桜庭一樹短編集

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/06/13
  • メディア: 単行本
■ヒトコト感想
作者らしい短編ばかりだ。ただ、読後感がほとんど何もない短編もある。当たり外れが大きいというか、読んでいてまったく心に残らない短編もある。過去の作者の作品の元ネタとなったような短編あり、いつもの作者の雰囲気そのままに不思議な世界の作品あり。好みは大きく分かれることだろう。

自分的には圧倒的に「冬の牡丹」が好きだ。「私の男」のパイロット版的作品というとおり、主役の年齢が上がってはいるが、それだけに、別の面白さが付け加えられている。「モコ&猫」も、良いのだが、男の極端な気持ちが、あまりに気持ち悪いため、拒否反応を示す人もいるかもしれない。バラエティに富んでおり、作者の色がでている短編集だ。

■ストーリー

一人の男を巡る妻と愛人の執念の争いを描いたブラックな話から、読書クラブに在籍する高校生の悩みを描いた日常ミステリー、大学生の恋愛のはじまりと終わりを描いた青春小説、山の上ホテルを舞台にした伝奇小説、酔いつぶれた三十路の女の人生をめぐる話、少年のひと夏の冒険など、さまざまなジャンルを切れ味鋭く鮮やかに描く著者初の短編集。

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「文様別 そば猪口図鑑」大橋康二

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「文様別 そば猪口図鑑」 監修:大橋康二 発行:青幻舎 小さな器の中に描かれている、四季や動物などの世界は収集家を飽きさせないという。 「そば猪口」は江戸時代に肥前磁器が最も多く作り多種多様な文様を表した。 もちろん、その形や色使いだけではないらしい。 江戸前期の十七世紀後半頃に現れるこの形の器は、本来、用途はそばを食べるためのものではなかったとの話や、ヨーロッパ向けに作られた「そば猪口」の話など、この形の器が持つ特殊な魅力、歴史など、引き込まれる要素はたくさんあるようである。 本書は植物(蔓草類、紫陽花、柳、秋草、野菜など)、動物(鳳凰、鶯、雁、獅子、虎、昆虫など)、人物(唐子、竹林人物など)、自然(富士山など)、宝(宝、宝珠など)、幾何(矢羽根など)といった分類で、1104点のそば猪口が掲載された図鑑である。 各作品のカラー写真が載っており、中には、寸評や歴史的な背景等の解説がある。 技法・釉薬(染付・色絵・青磁など)、寸法(高さ×口径の順で単位はセンチメートル)、産地(肥前・有田や瀬戸・美濃など)、口縁部の文様と形状(四方襷・口金・口紅・端反・輪花など)、見込の文様(五弁花・環状松竹梅・圏線など)、底裏銘と形状(大明年製・渦福・冨貴長春・蛇目凹形など)、裾の文様(蓮弁・圏線など)、公共機関の所蔵者などが分かる範囲で掲載されている。 巻末に肥前磁器の歴史とそば猪口の関連年表が載せられている。
文様別 そば猪口図鑑

文様別 そば猪口図鑑

  • 監修:大橋康二
  • 出版社/メーカー: 青幻舎
  • 発売日: 2011/05/20
  • メディア: 文庫

【読書】完全ガイド 100%得をする「ふるさと納税」生活

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こんばんは。

金森 重樹氏の著書、
完全ガイド 100%得をする「ふるさと納税」生活
を読みました。

ふるさと納税で
全国の特産品がタダ同然で手に入る
という魅力に惹かれて
ふるさと納税を少しかじってみることに。

税金が絡むので、本を読んだ後も
めんどくさそうな印象が残り、
まだ心理的な壁がありますね^^;

いくらまでが控除対象になるのか
個人個人で違う点やなど。

ふるさと納税のポータルみたいなサイトは
見てると非日常な食べ物なんかが見れて楽しいです^^

実際にどこか選んで寄付してみるのが
学ぶのには一番手っ取り早い方法ですね。

完全ガイド 100%得をする「ふるさと納税」生活

完全ガイド 100%得をする「ふるさと納税」生活

  • 作者: 金森 重樹
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2014/04/17
  • メディア: 単行本

今日の到着(購入)記録(新刊)

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hontoから予約本が届きました。
俺と彼氏の恋の果て (ニチブンコミックス)

俺と彼氏の恋の果て (ニチブンコミックス)

  • 作者: ナナメグリ
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2014/11/19
  • メディア: コミック
「のだめ」の作家さん。 「のだめ」は全然知らないのだけれど、でもこの物語は面白そうだったので買ってみた。
七つ屋志のぶの宝石匣(1) (KC KISS)

七つ屋志のぶの宝石匣(1) (KC KISS)

  • 作者: 二ノ宮 知子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/11/13
  • メディア: コミック

COMITIA110

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11/23 東京ビッグサイト開催。 参加しますのでどうぞ宜しくです。 スクリプトマシンガンズ の40a 20141121b.jpg 新刊は女子高生が歌い手を目指すお話「さんくちゅああり 3巻」です。 実はまだできていないんですが、後は製本だけなので大丈夫なはずです! 宜しくお願いいたします。

現代萌衛星図鑑 第2集

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現代萌衛星図鑑 第2集』(しきしまふげん著 三才ブックス) 宙を見上げて、もう一度星たちの物語を。 人工衛星を“擬人化”して紹介する衝撃の書籍『現代萌衛星図鑑』。 その登場から4年と5カ月―― 大変お待たせいたしました。 『現代萌衛星図鑑 第2集』をお届けいたします。(公式サイトより) 19日の発売日に地元の書店に行ったら、何と入荷されないとの事。 その場でお取り寄せをお願いして、本日、ようやくご対面と相成りました。 載っているのは、探査機、人工衛星、宇宙ステーション補給機と、 大きさも用途も異なる7つの宇宙機の物語。 はやぶさの章で目が潤み、だいちの章のタイトルページで涙腺決壊。 打ち上げから約一ヶ月後、2月のフィリピン・レイテ島地滑りの観測から始まり、 だいちのプレスリリースはそのまま大災害の記録となっていく。 そして最後の観測は、3.11 東日本大震災。 とある地球観測衛星の一番長い日(前・後編)にて語られています。 他にも、あかつきの章のタイトルページの、 「5年62億キロメートルの太陽系追いかけっこ」とか、 どんな機体なのか知らなければ、絶対書けない。 擬人化本だからと食わず嫌いせずに、一度手にして本文を見て欲しい本です。 ちなみに他の機体は全て女性ですが、「あかつき」くんは男の子でした。 JAXAの公式マスコット、あかつきくんときんせいちゃんのイメージがあるので、 良かったなとほっとしつつ、上手さに脱帽。

From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler

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■英文多読に挑戦(543冊目)

0689711816From the Mixed-Up Files of Mrs. Basil E. Frankweiler
E.L. Konigsburg
Atheneum Books for Young Readers 1998-04-01

by G-Tools
Author : E. L. Konigsburg Series : YL=5.5、単語数=30660、ページ数=188、☆4.0 [Kindle Edition] Claudia Kincaidは家出をすることに決めたがダサいのは嫌だった。 逃げ込む先は快適な屋内で綺麗な場所が良かった。 そして選択したのはニューヨークのメトロポリタン博物館だった。 彼女はパートナーも厳選し、一番歳が近い弟Jamieを選んだ。 彼は告げ口する心配が無かったしなによりリッチだった。 首尾良く博物館に居座ることに成功した2人の変わった生活が始まるが、 時を同じくして大理石の天使像の展覧が始まる。 それは博物館が225ドルのバーゲン価格で購入した ミケランジェロの製作ではないかと議論を呼んでいるものだった。 Claudiaはその像に「何か」を感じ、次第にその謎を解くことにのめり込んでいくが・・・ ・・・ 1968年のNewbery Award 受賞作。著者のE. L. Konigsburgさんは本作も含めて 2度のニューベリー賞に輝いている児童文学の大家です。 残念ながら去年ご逝去されてしまいましたが、タドキストにもファンが多い作家さんですよね。 本作品は全編を通してある人が別のある人に語る形で進んで行きます。 最初はこの語り部が作者自身なのかそうではない誰かなのか、 語りかける相手は何者なのか全く分からず、意味不明のタイトルと共に 読者はとまどいながらもClaudiaとJamie姉弟の家出の物語を楽しむことになります。 しかしClaudiaが謎の天使像に惹きつけられその謎を追い始めるうちに徐々にそれが分かり始め、 そして終盤にかけて全てが一気に明らかになるに至って、全ての読者は 胸につかえた物がすっと消えていくような気持ちになるのではないでしょうか。 読んでいて何より楽しいのはClaudiaとJamieの会話で、 物事を計画する能力に長けているが行動は杜撰な姉と 金銭感覚がしっかりした(つまりはケチな)弟とのやりとりは 思わず笑ってしまうこともしばしばで、 そのウィットに富んだ会話は10歳くらいの子供だとは思えないくらいです。 後半のMrs. Frankweilerとの会話の場面も素晴らしく、 これだけでも本作を読む価値があると言っても過言ではありません。 とは言え全般的には現状に不満な女の子が自分探しの旅に出て さらに中二病をこじらせてしまった(笑)、というお話なので 大人の人にはちょっと共感しづらいところもあるかもしれません。 やっぱりこの作品のメインターゲットは小学生高学年から高校生くらいかな。 中二病になりそうな方には特にオススメです。 (・・・そんな人はこのブログを読んでないと思う) ここまでの合計。543冊、単語数=6397812 <関連リンク> ・INDEX - E. L. Konigsburg にほんブログ村 本ブログ 洋書へ
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赤めだか

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落語家の立川談春が、立川談志との師弟関係について 著書「赤めだか」に綴っていますが、 来年、TBSでスペシャルドラマになるそうです。 立川談春曰く、立川談志は、結局「I love you」の人で、 死ぬほど気を遣うようにということを学んだそうです。 ドラマでもきっとその辺りの人情が描かれるんでしょうね。 赤めだか

Das poetische Talent ist dem Bauer so gut gegeben wie dem Ritter; ...

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918. Das poetische Talent ist dem Bauer so gut gegeben wie dem Ritter; es kommt nur darauf an, daß jeder seinen Zustand ergreife und ihn nach Würden behandle. (Johann Wolfgang von Goethe) 詩的才能は農民にも騎士にも同様にある。ただし、問題となるのは、各自があるべき状態を理解し、それを品位を持って取り扱うことだ。(ヨーハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ)

今日の本「数学的思考の技術」

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今日の本「数学的思考の技術」(小島寛之/ベスト新書318:11年) -不確実な世界を見通すヒント-とのサブタイトルのついた一冊。 3年以上前のリリースなのですが、購入はわりと前。 読んでいないことに気付いて、ようやく手にしました。 著者は、小島寛之氏。経済学博士。現在、帝京大学経済学部経済学科教授 とのことで、たくさんの著作があります。 本書、3部から構成。 「数学的思考」について語る内容なのですが、あくまで大枠であって あまり一貫して論じられている感じではありません。 そのため、私としては、やや読みにくい印象。 あとがきによると、どうやら異なる時期に書かれたいくつかの原稿を まとめたようなのです。 であれば、仕方ない? で、私が特に気になったのは、3部。 「人類は物語をもとに考えるように作られている」 という引用。 その後の章では、村上春樹論が続きます。 ベストセラー作家である村上氏の小説は、数学的とのこと。 実は村上氏の小説、読んだことがない... 本書を読んで、読みたくなりましたね、とても。 そろそろ手にするのもよいかも。 141131.jpg

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