本好きな人には、切実な問題ですが、本というものは、どんどん増えて、 どんどん溜まっていきます。 趣味で、本を読んでいるだけでも、増えて困るのに、本書の著者のように ライターだったり、研究者であれば、さらに自体は深刻です。 本書は、本が増えすぎて、床が抜けるのではという、心配から、実際に 本の重みで、床が抜けてしまった人を探すところから始まります。 そこから、増え続ける本と、格闘する人たちを取材します。 なかでも、自炊業者を取材した章は印象深かった。 金儲けでも、著作権違反をしようとするわけではなく、紙の本の置き場に 困っている人の役に立ちたいという、善意の業者もいたことを初めて知りま した。 本を保管するのに”書庫”まで建てる人もいますが、個人で、できることは、 やはり、電子化しかないようです。 本書の後半で、増え続け、生活空間を圧迫する本が遠因で、著者の私生活が、 破綻してしまうことになります。 悲しいことです。 本との付き合い方は、難しいものですね。
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- 作者: 西牟田 靖
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2018/03/23
- メディア: 文庫