いま、スピルバーグ監督の映画「リンカーン」が人気です。主演のダニエル・デイ=ルイスは、顔も背丈もリンカーンそっくり。表情や、やさしいまなざし、大きな手、仕草まで、まるでリンカーンが生きて演技しているみたいです。
スクリーンを見ているだけで、リンカーンその人に出会ったようで、じわーと涙がでてきました。
戦争の場面よりも、奴隷解放のための憲法修正案をめぐる議会での駆け引きには、手に汗を握ります。
さて映画の公開後、童話屋の偉人シリーズ「この人を見よ」の第1巻『エイブ・リンカーン』の、注文が連日来るようになりました。
この書籍の作者は、吉野源三郎さん。往年の名著『君たちはどう生きるか』の著者です。
そして挿絵は、あの向井潤吉さんという豪華さです。
(ちなみに「この人を見よ」シリーズで取り上げられた偉人は他に、二宮金次郎、赤十字社の父であるアンリ・デュナン、マリ・キュリー、『アンクルトムの小屋』作者のストー夫人。武将やスポーツ選手は入っていません)
『リンカーン』は、吉野さんの優れた文章が臨場感にあふれ、たいへん読み応えがあります。
少年少女向けとして編まれた本書ですが、世代を問わずご家族みなさんで味わっていただけると思います。
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