「訴訟」 カフカ作 丘沢静也訳 (古典新訳文庫) 突然逮捕され、理由が分からないまま裁かれる、銀行員ヨーゼフ・Kの物語です。 カフカの死後に公刊された、未完の傑作です。 岩波文庫や新潮文庫からは、「審判」というタイトルで出ていました。
私が読んだ古典新訳文庫は、「訴訟」というタイトルです。 訳者は「テルレス」と同じ丘沢氏。軽快で、とても分かりやすい訳です。 ある朝、銀行員のヨーゼフ・Kの部屋に、男たちがやってきて彼を逮捕しました。 誰が訴えたのか? どんな罪なのか? Kには全く知らされません。 この日から、Kの二重生活が始まります。 普段は優秀な銀行員ですが、やっかいな訴訟に巻き込まれた被告でもあります。 まるで、日常世界に突然ぽっかりあいた穴。 わけが分からないうちに、穴の中に引きずりこまれ、からめとられていくK・・・ 不気味で深刻な物語が、まるで冗談のように、軽快なリズムに乗って進行します。 悲劇的な物語が、喜劇的に展開します。 訳者解説によると、この結末は、Kの夢だったという解釈があるとか。 なるほど。全てはKが見た幻覚であってほしい。 例によって、いろいろと考えさせられました。 ラスト近くで、「掟の門」が挿入されているところもまた、意味深です。 それにしても、カフカの41歳の死は早すぎました。あまりにも惜しい。 そして、この小説が未完に終わったことも、実に実に惜しい。 カフカには、ほかに「城」という長編もありますが、こちらも未完。 ということで、やはり、カフカといえば、「変身」でしょうか。 「変身」 → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-06-29 さいごに。(バレエの発表会) 昨日の日曜日は、娘のバレエの発表会でした。 出番はわずか2~3分ですが、この日のためにずっとがんばってきました。 娘は、とても緊張していて、まじめで真剣でした。 何でも一生懸命にやっている姿は、見ていて気持ちがいいものです。↧












