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使徒言行録 7章1~8節

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<そこで、ステファノは言った。「兄弟であり父である皆さん、聞いてください。わたしたちの父アブラハムがメソポタミアにいて、まだハランに住んでいなかったとき、栄光の神が現れ、『あなたの土地と親族を離れ、わたしが示す土地に行け』と言われました。(2.3節)> ユダヤの最高法院に引き出されたステファノに大祭司が「訴えのとおりか」と尋ねると、彼はアブラハムの召命(旧約聖書12章7節)に始まるユダヤの歩みを話し始めた。 アブラハムは「あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい」という主の御言葉に従って、ユーフラテス川流域のハランからカナンの地へと入った。BC1900年頃のことである。 「彼は、アブラハムの旅立ちから話し始めます。全人類的メッセージとしての天地創造や、アダム、ノア、バベルの話を省き『ユダヤ人』の罪を語ろうとします。彼の説教は聞く人の気分を良くし、彼らに迎合し、満足させるものではなく、鋭い刃物のように聴衆に突き刺さるものでした。」と松浦牧師は説かれる。 後に「信仰の父」と呼ばれるようになったアブラハムは、その信仰によって主の命に従い、行く先も知らずに旅立った。子孫繁栄こそ神の祝福と考えられていた時代にあって、彼はすでに75歳であったが、妻サライとの間に子供はいなかった。 行く先を知らない不安、老いてゆく自分を支えてくれる子孫がいない不安はあったが、彼にはそれを上回る信仰が与えられていた。彼はむしろそれらの心細さや不安を糧とし、主にすべてを委ね、唯一の主に従う道を歩んでいった。 「わたしには子供がありません」と嘆くアブラハムに「天を仰いで、星を数えることが出来るなら、数えてみるがよい。あなたの子孫はこのようになる」と主が答えて下さった。彼らにはイサクが与えられ、イサクからヤコブが、ヤコブには12人の子が与えられ、12人の子はイスラエル12部族の族長となった。 「説教は聞く者に悔い改めを促してこそ、真の御言葉の説教となり得るのです。しかし、この時の聴衆から湧き上がった感情は、悔い改めではなく激しい殺意だったと聖書は語ります。」と松浦牧師は結ばれる。


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