『新・通訳捜査官』 坂東忠信 2012/06 著者は元通訳捜査官。現在外国人犯罪対策コンサルタント。 中国人犯罪の実態を紹介する本。 著者は中国語(北京語)専門の通訳捜査官だった。通訳捜査官は英語はもちろんロシア語や韓国語もいる。 著者は高卒で警視庁巡査に、その後警察庁で語学研修を受けて通訳捜査官になる。中国人が捕まると家にいても真夜中でも署に呼び出される。赤色灯を回したパトカーで迎えに来るわ、携帯で中国語を話しているわで、近所で誤解されていたかもしれないという。 中国人には謙虚さや礼儀正しさがない。生年月日を偽って「干支は何だ?」(中国にも干支はある)と聞くと、目の前で指折り数えるバカな嘘つきが多い。 中国本国で盗みをすると、店員や通行人など寄ってたかって殴られ、警察が来る前に死ぬかもしれないと述べる者もいる。共産党の力による治安維持は必要にして生まれたと述べる。 中国人来日者数は密入国者が多いため不明だという。かつては蛇頭によって命がけの密航をしてきた。1人200万円ほど。蛇頭はマフィア犯罪組織というより非合法仲介業者。現在では「なりすまし」による渡航が中心らしい。「合法的不法滞在者」と呼んでいる。「合法滞在」が増えたため、留置所内の中国人率が減少しているそうだ。 最近、渡航目的が一攫千金的なものから、日本に滞在することが目的になってきたという。先の見えない中国に金を持って帰るより、日本に定着して父母を呼び寄せようとしている。 中国人の中国人に対する犯罪も増えている。警察が呼べないとヤクザが仕切るのが通例だが、ヤクザも中国人とのトラブルは面倒だということで、中華系不良団体に任せている。 中国人の多くは地図を描けないそうだ。頭の中の地理を地図に変換できない。実生活にあまり関係ないのだろうという。
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