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御手洗の意地の悪い焦らし【上高地の切り裂きジャック】

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上高地の切り裂きジャック (文春文庫)

上高地の切り裂きジャック (文春文庫)

  • 作者: 島田 荘司
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫
■ヒトコト感想
2つの中編で構成されて本作。どちらも奇妙な気持ち悪さがある。事件の容疑者は存在するが、物理的にアリバイが成立しない状況であったり、閉ざされた密室から抜け出した幽霊の話だったり。状況が奇妙であればあるほど、興味を惹かれてしまう。特に表題作はグロテスクな描写もあり、御手洗が解き明かすのが死体にまとわりついたハエの分析というから、これまた強烈だ。

「山手の幽霊」は、御手洗だけがひとり確信を持ち調査しているので、まわりの人々は、ただ成り行きを見守るしかない。とんでもなく大掛かりな仕掛けだが、御手洗シリーズであれば、驚きも少ない。論理的な答えがあるものと思いつつ物語を読みすすめることができる作品だ。

■ストーリー

女優は腹を切り裂かれ、内臓を抜き取られ、かわりに石を詰め込まれた惨殺死体で発見された。いったいなぜ、何のために?そして密疑者には鉄壁のアリバイが…。“切り裂きジャック”が日本に甦ったかのような猟奇殺人に、名探偵・御手洗潔が挑む表題作ほか、横浜時代の御手洗が活躍する傑作中篇「山手の幽霊」も収録する。

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