<内容> 女房のお寿ずと娘のお咲を亡くし、しばらくは魂が抜けたようだった麻之助。それでも町名主・高橋家の跡取りとして、もめごとの裁定の仕事はしなければなりません――。そして幼馴染で親友の八木清十郎と相馬吉五郎の絶妙な(?)助けもあって、少しずつ麻之助は回復してゆくのでした……。 「まんまこと」シリーズ第4弾目です。前作「こいわすれ」で妻子を喪った麻之助。今作の1話目の「朝を覚えず」ではまだまだ精神的に不安定で、どこかなげやりなところがあり、みていて(読んでいて?)痛々しい感じがしました。でも、物語がすすみいつもの仲間と事件を解決していくうちに少しずつ以前の麻之助に戻ってきました。 今作では、そんな麻之助の話の他に親友2人の恋話や、ますますお寿ずに似てきたおこ乃ちゃんと麻之助との微妙な関係も出てきます。 でも、今回一番活躍したのは麻之助の愛猫ふにと、年の離れた友人のために東奔西走する高利貸しの丸三さんかな?特にふには眠り薬を飲んで起きれなくなった麻之助の足を咬んで目を覚まさせたり、滝助との縁を結んだり。かなりいい働きをしていましたよ。
↧