マーティン・ウォーカー/東京創元社/お薦め度 ★★★★
警察署長ブルーノ・シリーズ第三弾
フランスの片田舎、ワインしかり、山鴫しかり、黒いダイヤモンドことトリュフしかり、なんとも豊かなサンドニ村。
狩猟仲間のエルキュールから、トリュフ市の扱い商品の中に中国産のトリュフが混じっているので調査してほしいと依頼を受けるブルーノ。
そんな矢先、エルキュールが無残な姿で殺される。ブルーノも一緒の狩猟最中に・・・
さらにブルーノ友人のヴェトナム人夫婦がやっている料理屋台が何者かによって襲撃され、家族は雲隠れする。
エキュールの書斎で付箋をした蔵書、ファイルを読み進むうちに、彼はかって秘密警察官だったことがわかる。しかもヴェトナムにもいたことが。
フランス国内におけるヴェトナム人組織対中国人組織の抗争、元秘密警察官殺害、村長選挙の候補者たち、中国トリュフ混入事件・・・重層する事件に村で唯一の警察官が立ち向かう。おまけに自身の恋の行方も絡んで実に愉しいシリーズ第三弾、わたしのお気に入り!