7点
5.5点
古代ローマの建築家ルシウスが何故か現代日本にタイムスリップ!
そこで見聞きした日本の風呂の技術を、古代ローマで活かす・・という、
ぶっとんだストーリーと、独自の絵柄が印象的で、映画化もされヒットした
「テルマエ・ロマエ」(リンク先感想)。
その作者が、「テルマエ・ロマエ」を書く前、リスボンに住みながら、Mixiで書いた日記を
書籍化したものが「ヤマザキマリのリスボン日記」。
「テルマエ・ロマエ」の前に、「モーレツ!イタリア家族」「それではさっそくBuonappetito!」
(感想は「テルマエ・ロマエ」の記事に)など、イタリア人と結婚し、海外在住だった著者は、
海外ライフコミックエッセイを書いていた。
その内、すごすぎるイタリア人夫の家族(特に姑)の話を書いた「モーレツ!イタリア家族」に
リンクする内容になってます。
コミックで読むと、可愛らしい(?)絵柄により若干毒が抜けてるイタリア人姑。
毒が抜けてても強烈なんだけど、文章だけによる姑の描写は、「ハハー、私には相手出来ません・・」
とひれ伏したくなるほど(;^_^A。
コミックエッセイではちょっとしか出てこない、姑の実母と義母(舅の母)のバトルも強烈!
片方にレモネードを飲ませれば、もう一方も飲みたがる。
するとそれを見たもう一方が、もっとよこせと要求、飲む量だけでなく、飲む速さまで対抗。
その繰り返しで、結局、1人でトイレに行けない2人を、交互に何度もトイレに連れて行く
はめになる・・とか。
海外での生活の様子、特にタイトルが「リスボン日記」となっているように、ポルトガルの日本では
考えられない悲惨な住宅事情とか、ラテン民族でありながら控えめ、でも、底抜けに善意に
溢れてる国民性など、「ポルトガル事情」を、伺い知ることができるのも面白い♪
基本は「イタリア人姑の愚痴」です(^_^;)。
イタリアでは、何歳になっても親離れ子離れできない人が多く、それが問題にもなってるともいうけど、
その辺もかいま見えます。
姑の強烈なキャラクターは、こりゃ愚痴りたくなるなーってほど、強烈だし、
あまりにもすごくて笑えるエピソードも多い。
ただ、文章だけ読むと、感情移入し辛いと思うので(知人向けの日記なので、
そんなに補足が無い)、「モーレツ!イタリア家族」、
そして続編「イタリア家族 風林火山」(リンク先感想)が好きな人にお勧め(^-^)ノ。
もしくは、それを読んで面白ければ♪
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「テルマエ戦記」の方は、ヒット作「テルマエ・ロマエ」の連載開始までの経緯と、
その後作品が思わぬヒットをし、忙しさに翻弄される状況を書いたもの(Mixiの日記の続きです)。
「リスボン日記」のような、海外生活事情中心ではなく、
慌ただしい「ヤマザキマリの生活中心」で、あまり興味を惹かない内容でした。
コミックとしては異色な「テルマエ・ロマエ」を世に送り出した「ビーム」。
あの問題作「坂本ですが?」(リンク先感想)も「ビーム」なんですが、
そういう「これってあり?」的な本が出てしまう、編集部の体質というか、
そういうのがわかったのは面白かった。
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