<裏表紙あらすじ>
三姉妹のもとへ届けられた、舞踏会への招待状。差出人は綾子の同級生で、ヘリコプターで通学する資産家の娘・貴子だった。五年に一度開かれる、絢爛豪華な舞踏会。なぜか出席者リストには、死んだはずの貴子の叔父の名が。ゲストの小学生アイドル・西野メイを追い、殺人事件の容疑者になったストーカー男も会場に紛れ込み、さらなる殺人事件が発生する! 危険な宴の結末とは!?
三姉妹探偵団シリーズ 第23弾です。
第22弾である
「三姉妹と忘れじの面影 三姉妹探偵団(22)」 (講談社ノベルス)と同時に
「三人姉妹殺人事件」 (講談社特別書き下ろし)が出ていたので、カウントがどうなるかなぁ、と思っていましたが、
「三人姉妹殺人事件」 はあくまで番外編という位置づけだったようですね。三姉妹と大貫警部が共演という夢のような(悪夢のような?)作品だったので、シリーズ特別編ですね。
さて、今回も父親は出張中です。忙しいんですね。
今回は、タイトル通り、舞踏会が開かれます。
ということは、お金持ちの世界です。
一方で、小学生アイドル西野メイが登場し、その家庭は貧しい境遇。
お金持ちと貧乏と、種々取り揃えた(?)、様々な家族の人間模様が交錯するストーリーとなっています。
こういう多人数を捌かせたら、赤川次郎は本当にうまいですね。
最後の話の畳み方が強引ですが、「100%悪い人はいない」「悪い人だって人間の心を持っている」という赤川次郎のテーマに沿って展開されるので、これはこれでよし、ということだと思います。