かなり更新をさぼってしまった。。ってか、もうブログ閉鎖しちゃったくらい更新してなかった。。
今年は50歳になり、よりいろんなコトに対して淡泊になっちゃったような気がする。。
今年読んだ本も数えてみると毎年50冊の目標に全然届いてなくて42冊。
うーむ。。好奇心のポテンシャルが落ちている。。
とはいえ、ブログには取り上げなかったけど今年の本の中から良かったものを
ピックアップします。
まずは
映画のノベライズ化ですが、よくあるシナリオなぞっただけの薄っぺらいモノじゃなくて
映画を補完するように個々の心理描写がとても丁寧に描かれています。
これ読んでから映画を観ましたが、より深く楽しむことが出来ました。
映画だけだと、ちょっと中途半端に感じられるラストも、この小説を読んでいると
先を想像させる心地よい余韻と受け取れます。
映画のノベライズとしてもう1本。
大学時代の友達3人が、少し大人になった数年後に一人の自殺未遂がきっかけで
再開する物語。そこに失踪した友達の安否を気遣うもう一人の女性も絡んで
4人それぞれの人生を交差させながらストーリーは進みます。
映画も観ましたが、こっちは小説読んでないと映画だけでは
全然わけわかんないと思います。映像だけが綺麗な典型的な雰囲気映画です(笑)。
でも、小説はとても良いです。
いろんな女性の心理描写と言えば
さまざまな女性たちが人生につまずき、悩みながら、それぞれの
希望の欠片を見つけ出す短編集。
ひとつひとつの短い話に、ギュッと絞り込んだテーマと心の動きが
濃縮されていて、美味しいアラカルト料理(物語)をいろいろ楽しめます。
女性心理を描いた本では
まず着想と構成がユニークです。
昔の和歌にならった恋のテーマが最初にあって、
恋のショートショート本編、最後に小説の主人公の心情を謳った短歌。
この繰り返しで20数話の恋物語が構成されています。
各本編も何気ない日常をさりげない描写で綴ったストーリーで、
著者のセンスを感じます。
冒頭の昔の歌と最後の現代の歌が数百年の隔たりを超えてつながっている感じも
各話の心地よい読後感を引き立ててくれます。
おっさんになると弱いノスタルジー系小説では
中学卒業以来会ってない同級生と10年後にひょんなことから再開して、
そこから始まるせつない恋物語。
こういうシチュエーションにおっさんは弱いです(笑)。
ちょっと爽やかさに過ぎるラストも、俗っぽく感じないのは
作者のセンスと筆力の成せる技なのでしょうか。
ちょっと面白かったのが
著者:林真理子さんの自叙伝かと思うよな
ブスでコンプレックスの塊である主人公の思春期を描いた物語。
ラストではそんな主人公の都会での今が描かれます。
まさに林さんの自叙伝的小説です(笑)。
いつもは「なんでこんな男女の恋愛の機微を繊細に書けるんだろう?」と
著者の容姿とのギャップを感じていましたが
この本はしっくりきました。
即戦力になるビジネス書を2冊。
まずは
- 作者: 鈴木 貴博
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/04/16
- メディア: 新書
- 戦略思考について、さまざまな角度からの仮説構築アプローチを、
- 具体的なクイズに答えながら鍛えるという本。
- 堅苦しくなくとても興味を持って読み進められ。気分転換の通勤読書におススメです。
- もう1冊は
- 作者:
- 出版社/メーカー: 永岡書店
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: 文庫
実践的で、即使える、タイトル通りの本です。各センテンスもコンパクトで端的。企画書、メール文や謝罪文などビジネスとして応用できるコトと、ちょっとしたプライベートな文章や小説などの創作など、人ぞれぞれに応用価値のある本だと思います。
最後に人生半ばのおっさんだからこそ琴線に触れる1冊を(笑)。
野球を知り尽くした著者:堂場さんならではの、
たった1イニング20球の出来事を濃厚な人間ドラマに昇華させている小説です。
野球ドラマとして見るとあまりに20球が冗長に思われるかもしれませんが、
人間ドラマとして見るととても濃縮で、
さらに読み手にそれぞれの人たちのその先を想像させる
まさに、円熟味?を増したおっさんたちにこそおすすめの骨太作品です。
こうして振り返ってみると
読書冊数こそ例年に比べ少ないですが
いい本を選んで読んでるなとあらためて感じた2013年でした。
これからは人生同様に
あまりあくせくせずに、じっくりまもなくやってくる2014年を
楽しみたいなと思います。