ひょんなことからタイムリープ能力を手に入れた僕は、あの、タイムパラドックスに挑んでみたくなった。 若き日の親を殺すと、自分はどうなるのか? この謎が僕をつかんで離さないのだ。 僕が生まれる前に戻って父親を殺す。しかしこういう場合、母が父以外の男との間に身籠ったのが僕だったというオチで終わることが考えられる。それなら母を殺してしまおう。僕は母を愛してきたが、謎に取りつかれた僕は理性を失っていた。 過去にタイムリープし、僕が生まれる前の母を手にかけた。若き母が息を引き取るその瞬間に僕自身も消えてしまうのだと思っていたが、遂になにも起こらなかった。タイムパラドックスはなかったのだ。 現在に戻ってしばらくして後、僕は新しい母にあることを打ち明けられた。 僕は母の実子ではなく、父の連れ子だったのだ。 了
↧
第六十一話_short タイムママドックス
↧





