「中国怪奇小説集」 岡本綺堂 (光文社文庫) 六朝、唐、五代、宋、元、明、清の小説から、二百二十の怪奇談を集めたものです。 中国の怪奇小説は、特に室町と江戸時代の日本の小説に、大きな影響を与えました。
「捜神記」「酉陽雑俎(ゆうようざっそ)」「輟耕録(てっこうろく)」・・・ 二十種ほどの怪奇小説から、選び抜かれた怪奇談が収録されています。 「秦の時代に、南方に落頭民(らくとうみん)という人種があった。 その頭がよく飛ぶのである。・・・」(P25) 落頭民? 頭が飛ぶ? しかも、耳を翼にして、窓から飛んで出てゆくと言う。 とんでもないことが、まことしやかに書かれていて、冒頭から度肝を抜かれました。 この本は、怖くて面白い話の宝庫です。どれも短いので読みやすいです。 中でも、マイ・ベスト10は、以下のとおりです。(時代順) 1 「首の飛ぶ女」(捜神記) 先の、落頭民の話です。 2 「武陵桃林」(捜神後記) 桃の林の先の、小さな洞穴に入ってみると・・・ 3 「離魂病」(捜神後記) 起きて出たはずの夫が、まだそこに眠っていて・・・ 4 「画中の人」(酉陽雑俎) 絵に筆を着けずに、精彩を加えると言うが・・・ 5 「人面瘡」(酉陽雑俎) 二の腕にできた腫物は、人の顔をしていて・・・ 6 「鬼国」(稽神録) その国の人たちには、我々の姿が見えないようで・・・ 7 「亡妻」(異聞総録) 門に立っていた女は、自分の死んだ妻であって・・・ 8 「牡丹燈記」(剪燈新話) 美しい女は実は、おしろいをつけた骸骨で・・・ 9 「名画の鷹」(池北偶談) 嫁が狐に見込まれたが、鷹の掛物をかけると・・・ 10 「金鉱の妖怪」(子不語) 金鉱で生き埋めになった者の形骸はそのまま・・・ 私は、特に「捜神記」と「捜神後記」を読みたくて、この本を購入しました。 「捜神記」25編、「捜神後記」27編。一話が短いので、もっと採録してほしかった。 六朝時代のこの素朴な二編は、柳田國男の「遠野物語」を連想させました。 唐時代の「酉陽雑俎」になると、洗練されている分、作り話っぽくなりました。 そして、この手の怪談が完成するのが、清の時代でしょう。 清の時代には、なんといっても「聊斎志異(りょうさいしい)」があります。 この「中国怪奇小説集」の特徴は、語り手が時代の概要を説明するところです。 語り手の説明によって、中国怪奇小説の歴史をたどっていくことができました。 ただ、怪奇小説集の最高峰である「聊斎志異」が、なぜか入っていません。 岩波文庫から出ているので、ぜひ読んでおきたいです。 さいごに。(クロール克服) 水泳の授業が始まる前に、クロールを50メートル泳げるようにしておきたいです。 娘は息継ぎがうまくいかず、昨年の5年の時は25メートルしか泳げませんでした。 そこで、先日の日曜日に、市民プールに連れていき、クロールの練習をしました。 息継ぎのタイミングを少し修正しただけで、すぐに50m泳げるようになりました!↧





