阿門禮/著
出版社名:集英社(集英社新書 0902)
出版年月:2017年10月
ISBNコード:978-4-08-721002-6
税込価格:821円
頁数・縦:254p・18cm
世界中の様々なタブーを紹介する。タブーは、国、民族、宗教によって異なることは自明の理。なぜそんなタブーが生まれたのか? その理由も教えてくれる。
そもそも、タブー(taboo)という言葉の由来は、トンガであるという。探検家ジェームス・クックが1777年に3度目に彼の地を訪れた時の記録("A Voyage to the Pacific Ocean"、1784年出版)に現地語のtabooという言葉を紹介したのが最初とか。
【目次】
第1章 日常生活でのタブー
東西南北にみられる文化
右と左の価値
ほか
第2章 性についてのタブー
モーセ律法の性のタブー
『旧約聖書』の背徳の物語
ほか
第3章 食べ物のタブー
西アジアにおこった食物タブー
イスラームの教え
ほか
第4章 現代社会のタブー
現代の新しいタブー
現代米国のタブー
ほか
【著者】
阿門 禮 (アモン レイ)
文化史ジャーナリスト。早稲田大学文学部卒業。中東、地中海地域の文化に関する比較研究、とくに一神教の信仰のもとでの、古代からの民間信仰、民間伝承の継承、呪術的な護符、しぐさによる意思の伝達など、考古文化人類学的な視点から取材を重ねている。
【抜書】
●黄色人種(p81)
もともと、黄色は肌の色を指すものではない。
「眠れる獅子」と言われていた中国は、19世紀後半以降、脅威の存在、目の離せない要注意国として位置づけられ、注意を要する場所につけられる黄色と結び付けられ、「黄禍(Yellow Peril)」と言われるようになった。
中国、ロシアを破った日本も要注意国に加えられ、黄色い国として見られるようになった。
ユダヤ人も「黄色」で色分けされた。13世紀初め、イギリスでは、ユダヤ人にそれと分かる服装で公共の場に出るようにとの戒めが教会からあった。ユダヤ人はモーセの十戒を記した布、または羊皮紙を上着につけることになり、その札が黄色と決められた。フランスでは円形のマークを付けることが命じられ、ルイ9世の代になって、それが黄色と決められた。やがて、15世紀、16世紀には、ドイツやオーストリア、やがてヨーロッパ各地に広がっていった。
●相撲(p133)
相撲の女人禁制について。
奈良時代に宮中で天覧相撲が始まり、平安時代には豊作を祈願する国占(くにうら)として、相撲節会(すまいせちえ)の儀式が定められた。これが、現在の相撲の直接の起源とされる。
相撲節会は400年余の後、廃絶する。宮中行事としては1174年(承安4年)が最後。
武士の時代には相撲は神事というより武術。江戸時代には興行となる。興行として格を高めるために、「装置的結界」を意図的に導入、神事としての側面を強調してきた。
相撲に土俵が設けられたのは17世紀末。土俵が結界となり、神聖な場所となり、女人禁制となる。土俵は神迎えの儀式によって聖域となり、神送りの儀式によって結界が解かれる。
1909年(明治42年)、両国に常設の相撲場が落成するにあたり、「国技館」としようという提案がなされた。発案は、東京大角力協会(とうきょうおおずもうきょうかい。の相撲協会の母体)。国技となるきっかけ。
(2018/1/7)KG
〈この本の詳細〉
honto: https://honto.jp/netstore/pd-book_28698001.html
e-hon: https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033669966




