柚木草平シリーズ番外編とでもいえばいいでしょうか。柚木草平の小学生の娘・加奈子が学習塾で起こった殺人事件について同級生の家族が行う素人捜査に巻き込まれてしまうというものです。 ママが中国に取材旅行に行っている間に、親友の妻沼柚子ちゃんと一緒に通ってる塾の先生が、誰かに殺されちゃったの。人形のような美少女の柚子ちゃんを贔屓して、体の弱いことを心配したり、こっそりお菓子もあげていた先生なんだ。どういうわけか柚子ちゃんのお祖父さんや、ちょっと風変わりなお兄さんなど、妻沼家のご家族とともに事件の調査をすることになって、ってちょっとちょっとパパ聞いてる!? あの柚木草平の愛娘・加奈子ちゃんの探偵行と淡い恋心を瑞々しい筆致で描く、さわやかな余韻が秀逸なミステリ。ファン必読の〈柚木草平シリーズ〉番外編。 (出版社HPより) 加奈子が語り手となるのですが、口調が父親そのものでかなり違和感がありました。 「柚木草平シリーズ」の系譜という狙いがあったのかもしれませんが、さすがに小学生に語らせるにはオヤジ臭いです。 加奈子が探偵役なのかと思ったのですが、どちらかというと巻き込まれ役でした。文庫版あとがきで樋口さんが執筆の発端から役回りまで書かれていて納得しました。 柚木草平が電話口で加奈子にサジェスチョンを与えるのはありだな、と思いました。 けれども、ミステリ面でも淡い恋心という面でも物足りなさが残りました。 辺り一帯の地主だったというお金持ちの妻沼一家の変人を超越した変人ぶりがすごいです。
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