Kindle Paperwhiteを入手して1年ほどになります。メモリ4Gの新製品も出たので今更感はあるのですが、1年ほど使ってみたので感想を書いておきます。
私が使っているのは、旧タイプで、日本語で活字を読む場合での使い勝手です。買って1年ほどになりますが、bookreaderとして使い出したのは、この7月から。ちょうど読みたかった『消えたヤルタ密約緊急電』のkindle版(1890円→1440円)があったので、使ってみました。その後リンボウ先生の『謹訳・源氏物語』kindle版が発売され、この数ヶ月使っています。
という感想なので、アテになるかどうか(笑。ご興味のあるかたは左のタグをご参照。
【EInk】
eInkは読みやすいですが、ページをめくるスピードが遅く一瞬白黒反転します。これはEInkの宿命らしいですが、読みやすさを取るかスピードを取るかと言われれば、目に優しいeInkに軍配が上がります。印刷物を読んでいるのと、殆ど変わりません。
【文字サイズ】
欧米では、文字サイズ自分に合わせて読めるので年配の愛用者が多いと聞きます。わたしは近視なので、裸眼だとまぁまぁ小さな字も読めます。下から3番めのサイズで読んでいますが、老眼の人には強い味方ですね。
【ページ送り(めくり)】
モッサリしていますが、読むスピードと調和がとれて逆にいいかもしれません。新製品では、このページめくりのスピードが改善されているようです。普通の読書であれば、ちょうどいい速さです。一度だけ、とんでもないスピードになったので、リセットかけたところ元に戻りました。メモリを圧迫していたのかもしれません。
ページめくりは、タップする方法と指を滑らす方法の2つがあります。右手で持って親指をスライドすればページめくりができ、片手で読書が可能です。
ひとつだけ困るのは、後戻りして元のページに戻る場合です。
1)ブックマークしておいて2)ページの番号を覚えておいて戻る3)読んでいた章かその次章のトップに戻ってひたすらページをめくる
1)の場合、ハイライトを多用していると、ブックマークにたどり着くのが大変。2)と3)を併用しています。3)はアナログですが、目的のページにけっこう早くたどり着けます。
新製品には
[Page Flip機能]旧モデルと違い、現在読んでいる頁をそのままにして、他のページを見られ、本全体を見渡せる機能です。
というのがあるそうで、これは便利そうです。
【フロントライト】
バックライトではなくて「フロントライト」だそうです。夜、布団に寝っ転がって逆光で本が読めるのはありがたいです。病院は9時には消灯になるので、ベットの上で読書するには最適の機能です。「入院の友」ですね(笑。
【辞書】
国語辞書は、「デジタル大辞泉」が入っています。スマホでずっと広辞苑を使ってきたので、広辞苑と比べると最初は語彙不足のように思ったのですが、リンボウ先生が使われる難しい言葉も、古語もたいてい「ひけ」ます。少しクセがあって、「○☓△に同じ」とか出て、再度○☓△をひかないと駄目で、一発ででないことがあります。普通の本ならまず不自由はないと思います。
【wikipedia】
「デジタル大辞泉」で用が足りない場合wikipediaに跳べるのがありがたいです。3Gなら通勤電車でもこれが使えますから、まわりには3Gを薦めています。「高速通信」を謳っていますが、CPUが非力なためか、かなり遅いです(wifiでも)。新版はこの辺りどうなんでしょう。
【ブックマーク、ハイライト、メモ】
これが電子本の真骨頂ですね。ハイライトは傍線を引くことに相当します。PCで
のYour Highlightsを見ると、自分のハイライト、メモ、ブックマークの一覧が出ます。コピーすれば書き抜きができますから、便利です。
【222g】
軽いです。寝っ転がって片手で持っても疲れません。
【バッテリ】
「最大8週間 ワイヤレス接続OFF時(1日30分)」を謳っていますが、バッテリが半分になると充電している未確認です。1日1~2時間の使用で、3日ほどは保つので、十分かと思います。
【専用カバー】
通勤カバンに放り込んでいるので、液晶の傷が心配になって買いました。3,980円と結構な値段ですが、本体としっかりフィットして一体感があります。kindleを開くと電源が入り、閉じるとサスペンドするので快適です。但し159gですから、本体と合わせて381gと重くなってしまうのが欠点。
【kindleストア】
今まで買ったのは、岡部 伸『消えたヤルタ密約緊急電』(1440円、23%off)、林望『謹訳 源氏物語』1~6巻(1000円~1400円、22~33%off)、与謝野晶子『源氏物語』(99円)の8冊。
正直に言うと、kindle版が安価だから買ったわけです。『一刀斎夢録』は2円offだったので紙の本を買いました。これが500円だったらkindle版を買っていたでしょうね。新刊のkindle版は、そんなに安くはないです。
それにしても、kindleストアには読みたい本がほとんどありません。amazonの問題ではなく、出版社側の思惑ですね。もっとも、オジサンの個人的な趣味に合う本を電子化するほど、出版社もヒマではないでしょう。
kindleストアからの本の購入は、1クリックであっという間にダウンロード出来ます。ベッドの上で本が購入できるというのは、便利かもしれません。
【タブレットになるか?】
発売がアナウンスされた時に、3Gでインターネットがつなぎ放題とかいう噂が流れて話題となりましたが、そんな美味い話はありません。
wifiだとインターネット、twitter、facebookが使えますが、3G接続では使えません。3Gで何ができるかというと、amazonストアでの買い物、本のダウンロード、wikipediaの参照、kindleのクラウド接続です。wikipediaの参照は、便利ですが表示速度が遅く、イライラさせられます。3Gが使えても、paperwhiteでインターネットを見る人もいないでしょうね。
amazon非公認の裏ワザですが、paperwhite3Gで、インターネット、メール、twitter、google+のカレンダーと写真が使えます。使える言うだけで、実用性はありません。バッテリの保ちがいいので、災害時のtwitterは使えるかもしれません。興味のある方は、こことここをご参照。
【デメリット】
最大のものは、本の貸し借りが出来ないことです。面白いミステリは家族で回し読みするですが、これが出来ません。同一アカウントの複数のkindle(6台まで)であればこれが可能だと分かったので、(新製品が欲しいので)提案したのですが、家人にはあっさり蹴られました。(笑
【結論】
kindle版があればkindleで読書がしたいです(ただし2円offは除く)。蔵書が全部kindleに入れば、こんな素晴らしいことはないですね。