『新聞の正しい読み方』の著者があらたな本を出したというので、手にした。 晶文社のサイトには、つぎのコピー。 その記事、フェイクかもしれません! ニュースは今や、紙でもテレビでもなく、ネットで読む時代になった。一方、キュレーションメディアの盗用問題、アメリカ大統領選時に顕在化した偽ニュース問題で、ネットニュースの信頼性は大きく揺らいでもいる。こうした「ポスト真実」の時代にニュースを正しく読むためには、固有のリテラシーが必要だ。それぞれのメディアの特徴を理解し、使い分け、ネット情報を正確に読み解くためのノウハウを、日経新聞の記者を15年務めた著者が、その経験知を基に解説。もう偽ニュースにはだまされない! (以下は、目次) はじめに 1章 ネットで変わったジャーナリズム 1 ジャーナリズムの本質的な変化 一方通行から双方向へ / 強まった読者側の影響力 / 受け手側にも求められる責任とスキル / どのようなスキル、倫理観が必要か / 「炎上」が発生する理由 / マスコミ最大のタブーは「読者」 / 転機となった「白虹事件」 / 不買運動による圧力 / クリック率やSNSの反応の影響力が増大 2 ネットの信頼性をめぐる問題 嘘すれすれのプロパガンダが横行 / 事実誤認や差別意識にまみれた米大統領選 / 猛威をふるったフェイクニュース / デマや盗用にまみれたまとめサイト / 業界団体を組織すべき時期に / プラットフォームが担うべき責任 3 メディアが提供する7つの価値 1娯楽・暇つぶしの提供 / 2共通の話題の提供 / 3意思決定に必要な情報の提供 / 4多様な意見の紹介・議論の場の提供 / 5アジェンダセッティング(議題設定) / 6教養・学習・実用情報の提供 / 7歴史の記録 4 メディアと世論 「ハゲワシと少女」が投げかけた問題 / ジャーナリストと市民の感覚の差 / ジャーナリズムと世論の3つの関係 / 弱まるマスメディアの「世論を動かす力」 / 可能性と危険性の両面あり / メディアと市民の双方向に課題が 2章 ネット情報を利用する前に 5 「ワンストップ」の落とし穴 手書き、ガリ版、活字 / 個人も組織も同じプラットフォームに / キュレーションメディア上ではすべてが同列に 6 活字離れは本当か 「活字離れ」の「活字」は何を意味していたか / 原典に遡ることが必要 7 ネットは訂正を前提としたメディア 書いた記事が1時間後にはアップされる / 「未完成」でもリソースする文化 / 同じ記事でも紙とネットで違いが出る 8 報道の限界を知る メディアの5つの制約条件 / どれだけのリソースを取材に投入できるか / 物理的距離も影響する / 締め切り時間による制約 / 情報量の物理的な制約 / 読者のニーズに合わせることによる制約 / 想定読者の好みによる制約 / ビジネスモデルによる制約 / クリック率が優先される傾向に / 相互補完の視点が重要 / メディアの限界と特徴を理解することから 3章 ネット情報の利用術 9 メディアを生態系として捉える 始まったメディアの「下克上」 / 新聞と週刊誌の意外な協力関係 / メディアを「生態系」として捉える / メディアの生態系の構成 / 成長するネット専業メディア / 個人ブログもSNSも / メディアによって異なるニュース価値 / メディアのビジネスモデルを読む / キュレーションメディアの果たす役割 / 解説、論評、議論に特化する専業メディア / 信頼性の高いメディアの利用が望ましい / ネット専業メディアは第一報を読んだうえで 10 裏を取る インターネット情報の裏を取るには / 信頼できる情報源の基準 / ウィキペディアにも誤まった情報が / 複数の情報源で確認を / 信頼性の低い情報の見分け方 / ポジショントークになっていないか / ファクトの信頼度が高いNHK / 印象操作や編集の偏りを見極める / 悪意や政治的思惑によるものとは限らない / 偏向が生まれる3つのメカニズム / 受け手への配慮から生まれるもの / わかりやすさを追求すれば単純化する 11 「裏」情報の罠 ほとんどはデマや根拠のない噂の類 / 「もっともらしい意見」に注意 / 現実は因果関係にさほど支配されていない 12 教材としての「紙媒体」 スマホでニュースを読むだけでは身にならない / 情報の分析力を養う教材にはならない / 情報を体系的に理解できる / 新聞のニュースはある意味「連載」 / 定点観測ができるメリット 13 ネットにはない情報の重要性 紙媒体の情報の多くはまだ電子化されていない / 現場でしか得られない情報がある / カメラが切り取るのは「絵になる」部分だけ / 「ネットを捨てよ、町へ出よう」 4章 高度な読み方、活用法 14 「たとえ話」で考えるーーネットは自分の頭脳じゃない 考えることは人が生きる証 / たとえ話を作ってみる / アインシュタインと秘書 / 「暗黙の前提」にポイントがある 15 スタンスを決めてネット情報を読む 多様な意見に触れることによる精神的疲労 / 自分の立ち位置を確認しておく / 保守と革新、伝統と理性 / 自由か規制かの軸 / 強者の論理と弱者の論理 16 インターネットと議論 インターネット上で議論は成り立つか / 本質的な議論が成り立つのは顔の見える相手 / 自分が間違っている可能性を認める / 勝った側の意見が正しいとは限らない / 不毛な議論を避けるために / リアルでの経験がものを言う 17 「報じる側」と「報じられる側」を体験する 報じる側に立ってみてわかること / 知識のない人に専門情報を伝える難しさ / 書き手の視点に立つことを経験する / 捨てなければならない情報の多さを知る / 報じられる側の視点を得る / 裏のリテラシーを身につけるために 5章 メディアのこれから 18 「紙からネットへ」という変化の本質 マクルーハンの「メディア論」から / 新聞は眉をひそめるようなメディアだった / 本に近づいた現在の新聞 / マクルーハンの新聞論をネット論として読む / かつて新聞記者はアウトローだった / 新聞紙面がそなえていたアナーキーさ / コンプライアンスの強化と共に / ネットも新聞も同じ道を辿る / それでもネットジャーナリズムは健全化していく おわりに 参考文献 参考リンク 参考記事
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