勅使河原彰/著
出版社名:新泉社
出版年月:2016年9月
ISBNコード:978-4-7877-1605-7
税込価格:3,024円
頁数・縦:334p・20cm
縄文時代を総合的に知るための基本教科書。図版も多く、説明もわかりやすい。
【目次】
1 縄文文化の誕生
最終氷期の環境変動
「草創期」という時代
ほか
2 縄文人の生活と生業
竪穴住居の出現と定住集落の形成
新しい環境の創造
ほか
3 縄文人の社会
住居の営みと集落の仕組み
集落と村落のつながり
ほか
4 縄文文化の発展と限界
縄文文化の広がり
東西日本の地域差
ほか
5 縄文から弥生へ
日本列島の自然と農耕の条件
農耕社会の形成
ほか
【著者】
勅使河原 彰 (テシガワラ アキラ)
1946年、東京都生まれ。1975年、明治大学文学部卒業。文化財保存全国協議会常任委員。第2回尖石縄文文化賞、第13回藤森栄一賞受賞。
【抜書】
●花綵列島(p10)
花綵……はなづな。細紐で花を結んでつくった花飾り。
大小の島々が花綵のように連なった日本列島を、花綵(かさい)列島と呼ぶ。
●1万1500年前(p18)
完新世の初頭、1万1500年前までには、日本列島は完全に大陸から離れて島国となった。
●縄文の時代区分(p36)
※国際標準暦年較正曲線に基づく較正年代。
16,000年前--------------------------
草創期(旧石器時代)
11,500年前--------------------------
早期
7,200年前---------------------------
前期
5,400年前---------------------------
中期
4,400年前---------------------------
後期
3,000年前---------------------------
晩期
2,700年前---------------------------
弥生時代
●労働時間(p79)
カラハリ砂漠のサン……女:毎日1~5時間。男:週3~5日で各5~10時間、食料の獲得のために外出。男女平均で1日4時間39分。実際に猟や採集に出かけても、木陰に涼を求める時間も多い。
オーストラリアのアボリジニ……食料の獲得に費やす時間は、男女で平均4時間30分程度。
●漆(p108)
早期の頃から、刳物(くりもの)の木製食器が使われていた。
さらに、前期前半の土器の下地に赤漆を塗り、その上に黒漆で繊細な幾何学文様を描いた彩文土器が出土している。山形県東置賜郡高畠町の押出(おんだし)遺跡。福井県の鳥浜貝塚や、小田原市の羽根尾貝塚などでも、前期の漆塗りの櫛とともに漆塗りの土器が出土。
縄文人は、定住するようになって豊富な種類の容器類を多量に持つようになり、漆塗りで美しく飾るようなった。
●植物利用(p121)
早期……アサ、ヒョウタン、エゴマなどの栽培植物を縄の繊維や容器、調味料などに利用。
前期……ツルマメ(ダイズの野生種)やヤブツルアズキ(アズキの野生種)、ヒエ属。
中期……栽培ダイズやアズキ、ヒエに相当する大きさの穀物。
●大湯遺跡、環状列石(p185)
秋田県鹿角市の大湯遺跡。万座と野中堂と呼ばれる二つの環状列石が、約130mの距離をおいて東西に対峙。
万座……48基の組石。
野中堂……44の組石。
全体として組石が二重の同心円状(外帯と内帯)に配置されている。外帯の配石の外側に掘立柱建物跡群がめぐっている。組石の下に墓抗。
また、環状列石の周辺には、大規模な集落が存在しない。周囲に点在する複数の集落の人々によって営まれた、縄文後期の共同墓地だと考えられる。
大型の環状列石は、後期から晩期前半の東日本に盛行。
集落が大型化し、やがて分散化される。その中心となる場所に環状列石が作られた。分散した氏族としての結束を高め、村落の維持を図った。
(2017/3/21)KG
〈この本の詳細〉
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e-hon: http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033490714






