この本は2013年の現在から2033年の20年後を予言する ものではなく、現在何が起きているかを理解し、これから どうすべきかの行動を起こさせるためのものだと巻頭に 書かれていた。 20年後、私は84歳になるが男の平均寿命から言ったら生きていない。 だからこの本を読んでもわたしはただの傍観者でしかない。 しかし、本を手にして読んだのは息子たちがいて孫たちが いるから気になっているという理由からである。 地球が直面している危機として作者は以下のように書いている。 「世界人口が増加し、個人の収入が増えると、消費が拡大する。 消費の拡大に伴って製品や食料の生産量が増えると、水、土壌 生物が次第に減少していき、やがて石炭、石油、天然ガスなどの エネルギー資源が枯渇していく。生物多様性が脅かされ、温暖化 が進み、あらゆるものが不足するようになり、自然が破壊されて いく。人間も自然災害に見舞われたり、水不足に悩まされたり 生活が不安定になったり、ほかの土地への移住を余儀なくされ たりする・・・・・・」 この本は3部構成になっていて 第一部は「人口を知ると世界が見えてくる」 今後の世界レベルの人口の移り変わりに起因する影響 第ニ部は「世界の人口は本当に過剰なのか」 人口の増加のスピードは食糧の生産量が増えるより速く 進んでいることに起因する影響 第三部は「過剰消費の時代」 収入が増えていくことでモノや食品などが消費されている ことに起因する影響 日本レベルの話ではないので理解が難しいが作者は 世界地図に色分けして、いろいろなデータを示している。 グローバルという言葉は聞こえはいいが、そのことで世界中の ひとが影響を受けるということが理解できる本です。 時間のあるひとにはお勧めです。
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