【あらすじ】
自分以外の人の「赤い糸」が見える佐原草がいつも気にしているのは、同級生の霧生明央。心臓に持病のある霧生の赤い糸は、誰よりも細く頼りなげで、どうしても心配でつい構ってしまう。しかし高校二年のある日、霧生は療養のため退学して引っ越すことに。二十歳の誕生日を一緒に祝おうと約束して離れたふたりは、二年後の春・大学で再会して―。(幻冬舎・ルチル文庫より) ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 作品お気に入り度 ★★★★☆ 挿絵お気に入り度 ★★★☆☆ 感想。。。 一途で誠実で純粋で・・・という爽やかなBLが大好きなワタシにはドストライクなお話でした。 「赤い糸」が見えるというファンタジックな設定はありますが、でもそれ以外は、草と霧生の高校時代から大学生時代、2人の思いが揺れあう日常の話がメイン。 でもその「赤い糸」が見えるがために、草は寂しい思いを感じたり、辛い気持ちになったりするので、やっぱり「赤い糸」が物語の大きなポイントになっています。 また、"見える事"を悪用したり、利用したりするんじゃなく、逆に霧生の未来を思って、身を引こうとする純粋で優しい草の思いにキュンキュンし通しでした。 本編は草視点で書かれてるのですが、同時収録の霧生視点のショートでは霧生の一途さが感じられてこちらもホントに素敵。 霧生のお母さんの最後の言葉にもホロっとさせられました。 草達の同級生らも皆んな、思い返せばずっと草と霧生を見守ってきてたんだなーって感じられます。 最後まで爽やかで温かく、読後、とっても優しい気持になれました。 とても良かったです☆