* クリスマスの朝に-キャンピオン氏の事件簿3- (On Christmas Day in the Morning and other writing), マージェリー・アリンガム, 猪俣美江子, 東京創元社, 9784488210069
アリンガムのキャンピオン氏シリーズの第3弾。中編1本と短編1本という構成。これにクリスティの書いたアリンガム追悼文が付く。
中編「今は亡き豚野郎の事件」は、イングランド東部の寒村を舞台にした、謎が謎を呼ぶストーリー。
他の短編と違い、キャンピオン氏の一人称で語られるので、ちょっと雰囲気が変わっている。読み始めてすぐに、これがトリックの一翼なんだきっとそうだ、と思い込んでずっと読んでいたら(クリスティの追悼文が控えているというのも影響ありや?)、どうやら最後の最後でこの会話を言わせるための仕掛けだったらしく、違う意味で椅子からずり落ちそうになった。これはこれでキャンピオンものの味だということでしょう。
個人的には表題作ともなっている「クリスマスの朝に」のほうが好み。キャンピオン氏がやむをえず暴き出すある事実関係は、今の時代にも通じるかもしれない物悲しいいきさつなのだが、しかしものがたりの結末にはちゃんとクリスマスらしい救いのある話になっているのだ。人殺しの話ではなく、こっちを書きたかったんですよね、アリンガムはきっと。
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読了:クリスマスの朝に-キャンピオン氏の事件簿3- (On Christmas Day in the Morning and other writing)
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