<また、あなたが潔白な正しい人であるなら、神は必ずあなたを顧み、あなたの権利を認めて、あなたの家を元通りにして下さる。(6節)> 「幸福だった頃のヨブにはたくさんの友人がいました。しかし災難に遭ってからは、そのほとんどが彼のもとから去ってしまいました。そんな中、見舞いに来た3人こそ最後まで残った友、ヨブにとって本当の友人だったはずです。しかし、友人の言葉はヨブを更なる絶望へと追いやりました。」井上牧師はそう説かれる。 散文を読み解く力がなくて、旧約聖書の中でも有名な「ヨブ記」、多くの人に立ち直る力を与え続けているという「ヨブ記」を読みこなせず、四苦八苦している。 エリファズはヨブには神の怒りを買う何か隠された大きな罪があるに違いないと思い、彼に自分の罪を悔い改めることを迫った。 エリファズの忠告にヨブは「絶望している者にこそ、友は忠実であるべきだ。わたしの兄弟は流れのようにわたしを欺く・・・」と嘆いた。砂漠で川が見つかったと喜んでも、それは水の干上がった川床でしかなかったと友の言葉は慰めも救いもないことを恨んだ。 床に入れば夢と幻で脅かされ、唾を呑み込むだけで激痛にさいなまれる。「いつまでもわたしから目をそらされない。ほうっておいてくださらない。人を見張っているお方よ、なぜわたしに狙いを定められるのか、なぜわたしの罪を赦されないのか・・・」ヨブは言った。 その言葉を聞いて友人ビルダドは、ヨブの声は騒ぎ立てる風のようで、そのような祈りで神がヨブに対する裁き、その正義を曲げられることはないと言った。そして「あなたの子どもたちは神に対して過ちを犯したから取り去られたのだ。」とひどいことを言った。 そして「あなたが神を捜し求め、全能者に憐れみを乞うなら、また、あなたが潔白な正しい人であるなら、神は必ずあなたを顧み、元通りにして下さる。・・・過去の世代に尋ねるがよい。父祖の究めた所を確かめてみるがよい。」と勧めた。 友人たちはヨブに「こうなるには、何か心当たりがあるだろう。思い出して赦しを乞いなさい」と勧める。ヨブは自分にはこれほどの仕打ちを受ける覚えはないというと、彼らは、それはヨブの傲慢だと言った。
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